『たかんな』  主宰・藤木倶子

 『現代俳句の四季」評     鈴木興治

 山茶花の壊れれば散り平林寺   岩淵喜代子 

 作者は平林寺と側を流れる野火止用水の雰囲気が大好きでよく訪れるらしい。独歩の武蔵野がここほど残っているところはないだろう。禅の修業の場なので質素で静寂である。山茶花と椿の違いは一般的に散り方にある。椿は花の形のままポトリと落ちるが、山茶花は花びらを散らす。壊れるように散った時、音がきこえるほどの静寂だったのではなかろうか。 
               (俳句あるふあ2009年4・5月号)俳句が生まれる現場より。

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