ににん35号への「赤」掲載句

曇天のつまらぬ午後や薔薇赤く       新井大介
赤ベコの小振りを買うて余花の雨       たかはし水生
春雨に二歳の孫が赤き傘           留守秀樹
他人のまま女同士の赤のまま        さわこ
残る鴨赤の他人に見えぬなり         匙太
何よりも真っ赤なばらを供花とせむ      岩田勇
高楼の白地に赤く昭和の日          橋本幹夫
菜の花を赤く染めてる朝陽かな        西方来人
春愁ひ赤松の幹にふれてみる         acacia
赤心や問わず語りに蓬摘む          西方来人
赤鳥居百基くぐりて牡丹かな          じゅん
細き首赤きドレスのチュウリップ       志村ゆり
梅雨夕焼赤錆うきし自転車押す        高楊枝
会津椀赤深くして春の雪            阿愚林
青き踏む常より軽き赤子かな         こさぶ
赤あかと唱えていたり春の夢         西方来人
母の日や兄の赤紙色褪せて         さわこ
抱かれて赤子泣き止む初燕          橋本幹夫
卒業をまづ赤飯で祝ひけり            岩田勇
夕焼の瞼を閉ぢて未だ赤く             橋本幹夫
恋猫は赤信号も見ざるなり            土下信人
孕馬赤きたてがみ靡かせて           橋本幹夫
おぼろ夜を赤子のままに過しけり        匙太
クロッカス赤き五線譜ひくリスカー       重箱
さえずりを聞きつ赤い実食われけり       西方来人
スコールやみ赤いバイクが湧き出でて     土下信人
愛憎の他人事なり赤き薔薇            灌木
遠つ国に赤十字旗のなびき朱夏         じゅん
ほほ赤き双子兄弟入学す            横浜風
蒲公英を赤く染めしは夕陽かな        下信人
寝返りをうって赤子の酷暑かな        なかしましん
赤い糸切れる日もあり花うつぎ        さわこ
赤子抱きまるく茅の輪をくぐりけり       橋本幹夫
料峭や冬虫夏草の赤い夜            隠岐灌木
和蝋燭真っ赤に染まる菜種梅雨        ミサゴン
朧夜や逆さに読ます赤看板           西方来人
冬薔薇赤きを保ち雨の道            橋本幹夫
肌縮む寒の戻りに枝垂れ咲く         坂本 廣
チュウリップさらに真っ赤な雨上がり     西方来人
赤提灯の父親泣くなり穀雨の夜       橋本幹夫
余寒なほ赤い帽子の六地蔵         ひろ子
陽炎や年月経たる赤い糸           西方来人
ポケットに赤鉛筆や卒業す           海音
花桃の赤が溶けだす朧かな          西方来人
赤の色濃すぎるかしら春ショール       ミサゴン
赤心といふは詩語なり夕桜           秋吾
赤提灯微動だにせずぶらんこ揺れ      高楊枝
赤穂義士寺は泉岳涅槃西風          橋本幹夫
春雨に赤き煉瓦のさらに濃し          橋本幹夫
姫林檎かじりて酸っぱし恋心         土下信人
石仏の赤い帽子に雀おり            篠塚英子
それとなく頬赤らめて雛の酒          高橋三歩
はなのさくまえのほのいろあかめもち    東雲乃鯊
茜空 色競い合う 山つつじ            田中善朗
時鳥赤の他人の巣に啼けり           橋本幹夫
赤坂の仮装マラソン春嵐            さわこ
赤札の財布空つぽ涅槃西風          遊起
赤椿てっぺんまでも咲きにけり         ひとり
夕凪の瀬戸は真つ赤に染まりけり      橋本幹夫
春惜しむ赤き剃傷顎につけ          新井大介
 春の蚊を叩き潰して真つ赤な血         ハジメ
うさぎの目赤きを背ナに卒業す          華子
真赤な嘘ついて貰ひし春の風邪         中村光声
赤星に向かって声を録音する彼岸         重箱

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