桜が散った

昨日の句会場で、前の週に眺めた桜が一片の花びらも残さずに散っていたのを眺めて、何だか安堵した。実は先週の六日も「ににん」の句会だったが、三階の窓から満開の桜を眺め下ろし、その咲き様にみんなで感心したばかりだった。

その日は早めに切り上げて哲学堂まで桜見物に行った。この哲学堂の近辺は私の育った場所。古木は私の子供のころからある桜である。小学校の4、五年生のころ、教師に満開の桜の下に連れて来られたこともある。

それから一日置いて吉野へ出かけて桜を追いかけてきた。先週ほど桜を見続けた年はなかった。過ぎてみて、やはり桜は妖しく心を乱すものなのかもしれないと思った。いつになく、毎夜夢を見ていた。その夢もなんだか賑やかな気がした。しかし、その気分だけ残っていて筋は思い出せなのが疲れるのだった。
 
今日は、緊張が解けたような気分で朝からのんびりと手紙に時間をかけていたら、急に山菜の天ぷらが食べたくなった。庭でこごみを見つけたせいだ。いつものスーパーで筍やら椎茸と、それに油も少し足りないと思って籠に入れた。

レジ係りが「奥さん、今日は安売りの油があるのよ」というのだった。私はその油が安売りされているのを知っていたが、二人暮しには、小さいほうがいいと思って避けたのだ。別に顔馴染みでもないが、このスーパーの店員はみんな親近感を抱かせる対応をする。その親切心を遮れないで「そうなの」というと「替えてきてあげるわよ」と、さっさと取り替えてきてくれた 。

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