隣の墓地

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今日はまさに夏日。半袖のTシャツで居られた。 
両親の墓は小平霊園。駅から続く石屋さんに我家の桶を預かってもらっているので、まずそこへ立ち寄る。鉤のついた長い竿を掲げながら「えーっと」といいながら、店内の高いところに並んでいる桶を見渡す。

この頃は店の人より先に、私が見つけて「あそこよ」と指さす。そうすると、石屋さんが巧く鉤に桶の持手を引っ掛けて下ろしてくれる。その桶に花を入れて箒や線香とともに受け取るのが、墓参のイントロみたいなもの。

お彼岸の賑わいは終ったので、園内はひっそりとしていたが、墓地を貫く欅並木が芽吹き始めていた。その道を通るのはいつの季節も気持ちのよい風景だ。散りかけているけれど、桜の木があちらこちらにあることにも、気がついた。

この霊園には、宮本百合子をはじめ著名人の墓もたくさんあるとは聞いているのだが、いつも父母の墓の近くに車を横付けで、墓参を済ませて引き返してしまうので、他の墓地を廻ってみたことはない。

隣の墓地に、なぜか土筆がいっぱいなので撮らせてもらった。 毎年一回ならず墓参に来ているが、近隣の墓参りの人に、一度も出会ったことがないのは不思議だ。 この場にくると、此の世の人同士で出会わないように、というより見えないようになっているみたいに。

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