花の吉野

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奈良在中の俳友から、花の吉野にさそわれてから何年経ったか。なかなか日取りが合わないのと、20年以上前に生まれて初めて出かけた吉野が、中千本が満開という絶好の日和であったことも、誘いに乗れない理由だった。

以前の吉野の印象を壊したくなかったからである。しかし、今年、お誘いに応じたのは8日の花祭りに出会えるからであった。「東大寺の大仏さんの前に花見堂が出来ているから、そこで待っといて」 といわれた通りに、大仏殿の前には華やかな花見堂が出来ていた。

大仏殿の左手に大きな壺の耳がかなりリアルな蝶であるのに吃驚した。その口のあたりには長い長い蝶の舌が巻き込まれているのも想像できるものだった。俳友は「こんなんがあったのを知らんかったわ」と言った。

以前の吉野行は4月17日だったが、その日のごとくに、8日の吉野は中千本が満開だった。携帯カメラもなかなか馬鹿にしたものではない。吉野山の喧騒を離れた一軒家の宿の庭にも枝垂れ桜が満開だった。夕食のあとの散歩で銀河を見つけた。銀河なんて何時見ただろうか。

吉野山を降りて俳友と別れてから、京都でもう一泊して平安神宮の枝垂れ桜を見て帰ろうと思った。宿の枝垂桜から、谷崎潤一郎の「細雪」の中で、姉妹が毎年歓声をあげる枝垂桜を思い出したのだ。

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