醸し出す香り

三日間、福島のリゾート地レジーナの森で遊んできた。その留守に、山のような郵便物。多いのは雑誌と句集である。その中に角川の『鑑賞女性俳句の世界』六巻目も届いていた。最後の巻である。
わたしの鑑賞を「醸し出す香り」というタイトルを付して書いて下さったのが藍生の高浦銘子さん。彼女の鑑賞を読んでいると、俳句は書き手によって生きる、ということが実感できる。鑑賞されている句を書いておくことにする。どんな切り込み方をするのか想像してから、本書を開いてみる楽しみのために。

嘶きの悲鳴に似たり八重桜
秋祭家鴨は川に浮きしまま
花槐ゲーテの家の時計鳴る
空腹や海月はゆらす身のすみずみ
深吉野のかくもおおきな落し文
青空のひらと舞ひこむ雛祭
座布団を並べ直しぬ仏生会
夕暮は鯔の海なり手をつなぐ
落書のやうに瓢箪生りにけり
炉に近く野良着をかける釘ひとつ

 

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