明けましておめでとうございます。といっても、もう三日も過ぎようとしている。ようやくわれにかえる時間が出来たのである。年末から訪れていた娘一家が滞在の間は、まるで嵐というよりも強力なサイクロンの襲来のような慌しさなのである。
今年も年末にやってきた一家は、それぞれが手分けをして車から荷物を降ろす。次女の七海が犬の係を引き受けたのか、居間の隅にベンの柵を組み立てる。長女が野菜やらお土産やらを運びこむ。娘夫婦は寝室に次々と荷物を運び込む。この荷物が半端ではない。シャンプーから歯ブラシまで。しかもドライヤーまで。
昨年は、そのドライヤーを忘れてきてしまった。我が家にだってドライヤーはあるといえば、「だって壊れかけているじゃーないの」と、買いに出かけた。いつも使っているのと同じだったら置いて行こうなどと、話し合っていたが、持って帰った。今年はそのドライヤーを持ってきたのだろうか。
浴室には私の普段使っているシャンプーの隣に娘一家のシャンプー類が並ぶ。二日や三日なら我が家のシャンプーを使えばいいじゃないかと内心思うのだが、何だか毎年忘れずに持ってくる。それで、私のほうがそのシャンプーを使ってみるのだが、別に特別なシャンプーにも思えない。
私は、一家が来る前から、給湯の設定を連続に切り替えておく。深夜電気で沸かしている湯だけでは、到底間に合わないだろうと思うからである。案の状、一家が居る間はモニターの表示が日中も稼動中になっていた。夜ともなれば、たまに訪れる娘一家に会うために、親戚やら友人が訪れて、私は皿を洗うことに必死になる。
正月らしさを感じるのは、大晦日の除夜の鐘がなる頃に出かける初詣である。食べるだけ食べて、呑むだけ呑んで、丁度よい頃に12時になる。今年も新年の空は星が綺麗だった。 ににん