年末

朝が遅いから、できる事なら午前中の来訪者はないほうがいい。だが、夕方届きます、と言ってきた「ににん」冬号の宅急便が寝起きに届いてしまった。ようやく一年が終るなーという感じだ。

数日前に句集の再校も渡し、表紙の絵も決まり、筆が遅いらしいSさんの栞の文章も届いた。さすが蘊蓄を傾けた知的な文章である。出版者に電話を入れると、編集長が出て、「ねー、陸沈ってなに?」と、いきなりの問いかけ。

そう、Sさんの栞の表題が「陸沈の佳人・〈嘘のやう 影のやう〉へのオード」なのだ。「今回の句集は社長がいやに張り切っていて、触らせてくれないんですよ」というのだった。だから多分、編集長も自分の目の前をよぎる原稿の表題の部分だけ、すばやく読み取ったのだろう。なんだか、笑えて、邪気のない社長の顔が目に浮ぶ。

「陸沈」の意味は句集が出てからのお楽しみということにして、とりあえず「ににん」の発送に取り掛からなねば。今年で「ににん」を去る人もいる。そうした人はたいがい、文章を書く意欲があって入会した人。そして書く意欲がなくなったときに去っていく。

これまでの殆どがそうだった。それもいいではないかと思う。一人が去って一人が入ってくる。そんなかすかな新陳代謝も必要である。頑張ってくれて有難う。また書くことがあったら「ににん」に来て書けばと言っておく。    ににん  

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