29号への掲載句

冬紅葉肩で息して斎場へ             たんぽぽ
柿熟れぬ肩の優しき阿修羅像        三千夫
烏賊干して猫は昼寝の鞆の浦          市丸裕
肩幅と歩幅で生きる老いの暮      なかしましん        
小包を開くとふわり肩布団         曇 遊
竹箒肩で支へて拾ふ栗          大木 雪香 
胸周り背丈肩幅毛糸編む         平田海苔子
肩借りて鼻緒きしきし後の月         遊起
知らぬくせに肩入れをして夜長かな     廣島屋
肩先で息ととのえる秋の蝶        荒池利治
肩寄せて微笑みかえす秋の風       半右衛門
花梨の実都電の肩のすれすれに       さわこ
秋蝶のロダンの肩にとまりけり      坂石佳音
ぶらんこに容るる秋思の肩の幅     猫じゃらし
地芝居や父の胸蹴る肩車         石田義風
なで肩のままの写真や暮の秋         廣島屋
肩凝りは星の引力星月夜           祥 子
肩たたきたき母さんの墓に菊       大木雪香
肩よりも高きを飛ばぬ秋の蝶       ミサゴン
肩の傷舐めて出て行く猫の恋       西方来人
羅漢像肩組み合いし良夜かな         華子
いかり肩なで肩秋の山の肩         しかの
肩に落つ夕日その後の一葉かな      大木雪香
生れしより肩書き持たず秋桜        華 子
肩越しの遠山白し星月夜         西方来人
敗北に肩落す白運動会          ミサゴン
肩の荷のおりていささか肌寒し     大木 雪香
豊年の肩抱きあふ道祖神         森岡忠志
古酒呑んで五十の果ての五十肩       ハジメ
肩だけが知っているなり女郎花       小兵衛
山男すすきを肩に戻りけり        たんぽぽ
秋の蝶髪から肩をつづれぬふ       隠岐灌木
肩車され名月に手を伸ばす        森岡忠志
肩越しに俺取ってやると敬老の日     たか楊枝
肩越の授業研究爽やかに         半右衛門
月涼し肩甲骨に触るる髪           戯れ子
肩幅をはかりてをれば夜の蝉         リズ
出湯小屋へ肩幅ほどの月の道     たかはし水生      
肩越しに風来る朝の深山蝉          リズ
肩書きを外して酌むや秋の暮れ      西方来人
肩ふれてより秋風の通い道          リズ
年毎に肩身の狭き夕端居         半右衛門
焼き芋の肩やふはふは力抜け         曇遊
肩上げの糸繰る母や七五三          佳子      ににん 

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