60歳のラブレターの集い

NHK青山荘に集まったのは北海道から沖縄まで各県から103人。私は、第一巻が7刷りまででたのを確認していたが、なんと14刷りまで出たようである。NHK出版の人が挨拶の中で、5万部売れる本を出せと言われ続けてきたが、この本でようやく果たせたのだという。しかも、いくつもの国へ翻訳本にもなっている。

第1巻がでたときには、各紙が取り上げて紹介されてテレビでもラジオでも放映、放送が行なわれたようだ。その直後から本は売れはじめたという。今読み返してみても、ただの手紙である。ただただそれぞれの夫婦の素朴な感謝のことばが綴られている。しかし、その内容がそれぞれの夫婦の物語になっていて、うっかりすると、目じりに涙が溜まってしまう。10巻までは出版するようだから、あと三回の応募があるようだ。

集まったひとたちの人生もいろいろだったが、感謝が言えるという事は、とりあえず幸せな人達なのである。みんな大方は老後と呼ばれる年齢の人達。中にはとんでもなく、思い切った生活に飛び込んだ人もいる。年に1~2回しか実家に来ない、核家族化した子や孫をひたすら待つのもつまらない。逆の発想で、こっちから年に1~2回行けばいい、という方針で、もう八年も車で旅の生活をしている人がいた。

一人は孫を自分で育てた、という人がいた。「娘から取り上げたのよ」というのだった。仕事を持つ一人娘は「私のように育ててね」とあっさり預けてくれたらしい。いまは大学生になってしまったけれど、孫に負けてはいられないと、勉強してきたそうである。なんかパワーが漲っているような、なんだか自信に溢れているような人だった。

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