江の島

四つの原稿の一つをやっと今夜納入。あと三つが十二日ごろまで。その一つが俳句鑑賞で、原稿用紙で約40枚ほど。この鑑賞文のほうが枚数のわりには楽である。半分くらいは書いてある。それがおわったら、「石鼎論」を25日までに書かなければ「ににん」29号に間に合わない。

「忙しい、忙しい、ああ忙しい」
誰かのブログの副題にこんな言葉が付されていた。今、その言葉を借りたいくらい、ひそかに必死になっている。ブログを書く時間も勿体ないような気分になる。一つ渡したことで、やっと一息。

だが、それはさておいて、今日は江の島まで吟行に行った。まれに出る小田急江の島行のロマンスカーに乗って10:5分くらいに到着。絶好の島日和と言うのか猫日和と言うのか、おだやかな一日だった。そのせいか思ったよりも人出が多かった。

島の裏がわへ行くのに、三通りの行き方がある。一つは観光用のお土産売り場の並ぶ参道。もう一つは、階段の一つもない鎌倉寄りの裏道。そうしてもう一つが、ヨットハーバーの見える島人の生活路地。その路地伝いに中津宮のあたりまで一気にのぼれる。

いちばん面白い道である。漁村には違いないのだが、みんなモルタル造りの近代的な住宅になっていた。途中に伊勢海老や蛤を専門に扱う店。大きな蛤が売っていたが、これから歩き回るのに買うわけにはいかない。それから、釣のエサを売る店。遠く旅をしたみたいに、変化のある島で、いつ行っても面白い。

ところで俳句の収穫はどうだったかと言えば、ムムム。どうも、私は吟行派ではないらしい。帰ってきたら、「七曜」という雑誌が届いていた。「俳句」九月号の拙作「雫する水着絞れば小鳥ほど」を鑑賞してくれていた。「俳句」十一月号の鼎談ではこれしか誉めるものが無いような雰囲気で取り上げてくれていたが、私はこれを入れようか入れまいか迷いながら、数が足りないので外せなかった句である。

同じ号で、別の鑑賞者もこの句について鑑賞文を書いてくれているので、ますます目を白黒してしまっていたが、「七曜」を開いてまたまた吃驚しているところである。「七曜」に、9月号「俳句」から抽出されているのは、黒田杏子氏の句と私の句しかないのである。

 

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