出口善子第六句集『羽化』 2010年8月  角川書店刊

 コーヒーを冷む裏切者が一人いて
 切干のかなしき軽さ母の軽さ
 六林男亡し鴨浮く水は今も平ら
 急がねば春の柩車に乗り遅れる
 茅花原つぎは私が消える番
 サングラスに映りて他人ばかりかな
 手花火の尽きて消された顔いくつ
 遂に得し自由の虚し桐一葉
 もみずるや明日の私を捨てる山

人生の晩年を意識した句と思われたり、明日を見詰めた句にも思われる重層性があが、

  空港に女の羽化のはじまれり

によって、自身の人生への強い希求があるようだ。

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