靑木空知句集『白い名前の兎』 2010年刊

おしゃれな句集、おしゃれな装丁、その上に、佐々木六戈さんの序文がまたおしゃれなのだ。それは六戈氏の率いる「草藏」の雰囲気なのではないかとおもった。何気ない風景を切り取りながら、その叙法の仕方が、詩情に置き換わっていくという感じである。

   通夜に焚く葡萄の枝の枯れたるを
   枯芝に忘れてゆきし絵筆かな
   遠足の朝引越してゆきにけり
   このところ筍を煮て蕗を煮て
   白鳥の頭の見えぬ背中かな
   十薬を挿して届かぬ壜の底
   月光のさつき誰かが居りし石
   冬ぬくし兎に白き名をつけて

コメント / トラックバック2件

  1. 青木空知 より:

    拙句集を鑑賞してくださり、ありがとうございます。
    挙げてくださった句の数々…うれしく読ませていただきました。
    そして、今まさに「このところ筍を煮て蕗を煮て」の日々。
    こんな力の抜けた句がまたできるといいのですが。

    今後とも「草藏」共々、よろしくお願い申しあげます。

  2. お目にとまって恐縮です。明るさが魅力でした。

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