『雲取』5月号  主宰・鈴木太郎

現代俳句管見    評者 下條杜志子

        急行の速度になればみな枯野    岩淵喜代子
                                                        (俳句2月号)

例えば、関東平野を北へ北へと列車で行けばこんな枯野が展開するだろう。事や物を極力省略した果ての「急行の速度」という措辞の力を思う句ではないだろうか。集落を出れば急行列車はスピードをあげて小さな駅を飛ばして走る。その体感までもが読者に伝わってくる。遠い山脈をうかべているいくつもの枯野は春の準備中だ。季が違えば緑一色になる。

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