『曲水』3月号・主宰 渡辺恭子

 現代俳句鑑賞       筆者 洲浜 ゆき

 『俳句』2月号 作品16句より

  一枚の熊の毛皮の大欠伸
  急行の速度になればみな枯野   岩淵喜代子

 一枚の熊の毛皮が敷いてあるのは民宿か旅館であろうか、熊が四つんばいになって、大欠伸をしているように見えるのは、旅館が閑散として活気がないからと。熊の大欠伸に世相を反映させたひらめきと俳味に感銘する。
二句目、鈍行の旅のよろしさ、急ぎすぎれば見えるものも見えなくすると世相へ警鐘をこめた作品。慣れの恐ろしさを鋭い詩眼によって指摘された思いがする。

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