鳥井保和第二句集『吃水』    2010年二月  角川書店刊

  参道は波の飛沫の初詣
  橋の裏まで菜の花の水明り
  どの鳥のこゑとは知らず百千鳥
  吃水に昆布躍らせ船戻る
  厠より婆の一喝稲雀
  愚直にも誓子一筋曼珠沙華
  水底に腹をあづけて寒の鯉
  葉裏までひかりの透ける柿若葉

誓子門下生であることを知れば、その揺るがない風景の据え方に大きく頷いてしまう。
昭和27年生まれ。現在俳誌「星雲」創刊主宰。

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