氷柱

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手にとどく大内宿の軒氷柱

なにしろ見事な氷柱だった。もぎ取ると全長が子供の背丈くらいあって、まさしく槍として刀として振り回せるような大きさだ。酷寒ということばを証明するような長い氷柱に囲まれた家は大変だなー、とその生活を思いやってしまった。しかし、お菓子屋さんに入ると大きな囲炉裏に炭が熾きていて、店だから出口は開いているのに、店の中はほっとする暖かさが漲っていた。

宿場のポストに入れると、大内宿のスタンプが押されるというので、みんなハガキを買って自分に友達に、筆を走らせた。わたしは、自分に俳句を書いた。孫たちは友達に出しているみたいだった。このふたりの孫が、『ふたりの女の子』のモデル。

思いついて、春休みにはいった娘一家と出かけた会津。郡山で娘一家の車に乗り込んだが、どこもかしこもまだまだ雪がいっぱいで、ぬきんでている会津磐梯山も真っ白だった。夕食までにはまだ間のある夕がたの温泉にひたり、そのあと指圧にかかった。中年の男性の力加減もつぼの押え方もなかなかだった。

終わると、「息子さんがさきに部屋に帰っていますから」と、言っていました」という伝言だった。内心えー息子さん?と思ったが、あー娘の連れ合いも指圧に掛かっていたのだなー、と察した。夕食のときに、なかなか上手い指圧師だったことで意見が合った。

写真の氷柱は、翌朝、宿から車で40分くらいでいける大内宿のもの。山間の宿場はそこだけに人が固まって棲みついている土地である。たぶんそこへ宿泊する旅人は宿を囲むどこかの山を越えながら、ひたすら大内宿を目指して歩いてきたのだろう。どこを向いても高い山が聳えていた。その山々の落ち合う谷底のような土地に宿場はある。

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