ににんの仲間

校正は大の苦手である。自分の文章など、間違いを少しも見つけられないで、間違っているものも、正しく読んでしまっているのである。短い文章のときにはいいが、今回のように500枚にも及ぶ文章ではもう、お手上げである。

二人くらいに見せているのだが、自分の興味のあるところだけに言及するだけで、校正になっていない。それだけならいいが、その言及が作者の私の方向まで無視するような意見を言われたりして、かえって苛々したりしていた。

困ったなー、と思っていたとき思い出したのが仲間の木津さんだった。「明日は校正が来るから」という言葉を何かの会の中で耳にしたのを記憶していた。今回、お願いしてみて校正ってこういう風にするものなのだ、とつくづく感じ入ってしまった。

間違った箇所を見つけるなんていうのは底辺の基本の仕事なのである。それに加えて史実や年号や、引用の照らし合わせ、そうして、同じ名前や俳句の表記が前と後で微妙に違っていることの指摘。出版社よりはるかに綿密だった。

「ににん」にはいろいろな才能の方がいることは認識していたが、それでもまだ認識していないことがあった。テープ起しのプロもいたのである。それを知っていれば、先日行なった座談会のテープ起しもやってもらったのに。英語で「奥の細道を読む」を連載している木佐梨乃さんは、聞きながらパソコンにも入力してしまうのだという。

とにかく、ようやく再校が終った。が、「ににん」35号の締め切りがきた。

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