句集『嘘のやう影のやう』評

『萌』 主宰・三田きえ子 

句集「嘘のやう影のやう」評  渡井ふじ子

  暗がりは十二一単のむらさきか
  鬼柚子と呼ばれ大小ありにけり
  雫する水着絞れば小鳥ほど
  桐一葉百年待てば千年も
  古書店の中へ枯野のつづくなり

どの作品も視点が明確で表現に独創性があり、しっかりした骨格のなかに温みを感じる。「三角は涼しき鶴の折りはじめ」何事も始めが肝心、凛とした朝の空気が伝わってくる。「三度目は猫へころがす烏瓜」たびたび登場する猫への愛情「それぞれの誤差が瓢の形なす」個々に違う瓢の形を誤差と捉えた感性「老いて今冬青空の真下なり」感慨深い一句。ますますの活躍を期待したい。

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『琅玕』 主宰・手塚美佐

句集『嘘のやう影のやう』 紹介・水越菖石

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