鳥の足跡犬の足跡

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冬靄というのか霧というのか、窓からの景色が霞んでいた。電車も濃霧て遅れているらしかった。稀な暖かさで、七里が浜ではコートが重い。砂浜にくっきりと鳥の足跡と犬の足跡。大根が干され、白子が干されていた。

万福寺の裏手のこじんまりとしたレストランで食事のあと手帖を出していたら、俳句をするならゆっくりどうぞ、と別部屋へ案内してくれた。階段をあがると瀟洒な和室があるので、そこかと思ったら「まだ奥の方」という。その奥にまた広々とした和室があった。しかし、案内人はまだ奥だという。どの部屋にも黒塗りの立派なテーブル。

つぎにまた少し小さな和室があったが、まだ奥ですよ、と促された。廊下を幾曲りかして、なんだかとんでもない御伽噺の世界に飛び込んだ気分になりはじめた。もしかしたら部屋ごとにあるテーブルは、大きな俎板だったり、大きな鍋が変身しているのではないか。奥へ案内されていくうちに、帰れなくて、人食いの家だったりして・・・。

行き着いたのが海に突き出た三方が窓の洋間。ふかふかの椅子は十人くらいは座れそう。四時まではどうぞ、というのだった。どの方向の窓からも海がみえて、遠くに江の島が見える。それじゃー、皆で来たときに借りてもいいのかと聞くと食事をしてくれるだけで、四時までいいという。

思いがけない句会場を発見した。

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