『季』という俳誌

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創刊がいつだったか、今手許にある一番新しい号は平成20年4月号、通巻16巻4号である。随分月日が過ぎたのを実感する。『季(き)』は『鹿火屋』の編集長だった北澤瑞史が創刊したもの。それを支えているのが脇祥一・藤沢砂智子さん。

鹿火屋の仲間だった北澤さんは、当時の俳壇のひとたちにも人望は篤かった。「鹿火屋」内でも編集長が北澤さんであることが、魅力という会員も多かった。無口で鈍重にも見える風貌の脇さんも、若手の論者として俳壇で知られはじめていた。彼のやさしさに、わたしも何度かほっとさせられた。

その三人が突然『鹿火屋』を不本意なことで辞めなければならなかった。『季』はそんな経緯から立ち上げた雑誌だが、北澤瑞史さんは、それから何年かのちに癌で亡くなって、主宰は藤沢砂智子さんによって受け継がれた。

その藤沢さんが毎月巻頭の文章として書いているのが、「瑞史秀句鑑賞」である。それが今月120回目になった。淡々と10年間書き続けてきたことになる。この四月号を開くと平成九年ころの作品になって、癌のための入退院のころの作品だった。あーもうすぐ終るのだなー、という感慨が湧いた。

月刊の雑誌を発行してゆくのは、時間的なことも大変だが、小さな会では、資金も大変だと思う。藤沢さんはただひたすら、この北澤瑞史の早すぎた死の無念さをバネにして書いてきたかのようにも思えてならない。 頑張って欲しい。

コメント / トラックバック2件

  1. 小兵衛 より:

    この頃よく思うのですが
    俳句の世界を支えているのは
    各地で営々と出されている俳誌のちからだと・・・

    財政的な大変さは
    職業柄よくわかります

    それだけ 俳句に魅力があるということでしょうね
    北澤瑞史さんの句
    探して読んでみます

  2. 小兵衛さん
    そうですね。中央は結社主義で、俳人協会なども結社から推薦され俳人が、賞の選などを行なっています。
    ですから、われわれのような小規模のしかも、同人誌などは、俳人協会への入会の道筋もありません。

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