文学の森「俳句界」の吟行企画に誘われて、新宿を詠むという企画、正確には「書を捨てて野に出よう」?というようなタイトルだったと思う。俳句界五月号に掲載される。十二時に新宿東口交番前、という指示がフアックスで届いていた。
それぞれ三人ずつということで、「ににん」は長嶺千晶・草深昌子・岩淵喜代子の女性軍。
そして「雲」は鳥居三朗・鴇田智哉・松本の各氏の男性軍。
それに俳句界の編集部が一人か二人出席するのかな、と思っていたらなんとぞろぞろと背の高い若者に囲まれた。数えたら女性一人を含む5人もはせ参じていた。「ににん」のわたしたちが指示された吟行地は歌舞伎町。そして屈強?の男性軍団「雲」のお仲間は、上品に新宿御苑を歩くことになった。これも編集部の意図的な配慮なのだと思う。
わたしが吟行の信条にしているのは、平常心を自分の中に呼ぶことが最初である。
自分の重心と自分の平常心とが重なる意識を持つことは、一番自分らしい句の作れる状況になれるのだ。そして、畢竟作品は自分らしさが現れるときに、いちばん自分の気に入った作品になる。
新宿歌舞伎町は昼間は乾いた街であった。花園町に近いゴールデン街までいつの間にか足の伸ばしていたが、ここは歌舞伎町よりもっと乾いていた。間口の狭い店が、戸の閉まったままびっしりと、碁盤の目を成す町だった。夜ではとうてい歩けないが、誰も通らない真昼の路地は書割のようでもあった。春深し真昼はみんな裏通り
三月のなぜか人立つ歌舞伎町
ゆく春のふと新宿の曇り空二時ごろ、「雲」の三人とも落ち合って、句会、かつ座談会形式で一日が終わった。贅沢なボディーガード付きの楽しい吟行体験だった。
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