『氷室』年4月号  主宰・金久美智子

新・現代俳句鑑賞     評者 長野眞久

  寒禽や匙はカップの向かう側
                             「俳句」二月号        
 
 庭に面したホテルのレストランであろうか。しゃれたティーカップで午後の紅茶を楽しむ。正式なマナーに疎くてよく分らないのだが、スプーンがカップの向こう側にあるのをいつも不思議に思っていた。それがずばり句にされた。カップ取手を向こうに半回転させて左手にもってくるのが正式と聞いたことがある。
作者は十分作法をご承知なのであろう。ゆっくりと冬の日を楽しんでおられるようだ。

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