今までの兼題

第1回第2回第3回第4回
第5回地球第6回第7回第8回
第9回第10回第11回第12回
第13回第14回第15回兄弟第16回
第17回第18回第19回第20回
第21回第22回第23回第24回
第25回第26回第27回第28回
第29回第30回第31回第32回
第33回第34回第35回第36回
第37回第38回第39回第40回
第41回広場第42回鉛筆第43回映画第44回路地、露地
第45回近江、淡海第46回時計第47回正座第48回手足
第49回引力第50回受信第51回凡人第52回書架・書棚
本棚・書庫
第53回進化第54回硝子第55回暗闇第56回猛犬
第57回坩堝第58回位置第59回青森第60回模様
第61回王様第62回四角第63回半島第64回懸垂
第65回全身第66回回転第67回珈琲第68回反対
第69回夫・妻第70回隣人第71回危険第72回書類
第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回階段第84回曖昧
第85回出口第86回文句第87回部屋第88回突然
俳句投稿の受付は、終了いたしました。


初夏やみるまに部屋の広くなる新井大介
卓袱台のある狭き部屋蠅生る新井大介
部屋の灯に灯虫寄り来る無聊かな新井大介
遠雷や二人の部屋に独りゐる新井大介
部屋に鳴る深夜の電話夏終る新井大介
哲学を学びし部屋に花吹雪五十嵐孝子
初夏の陽が部屋に入りし朝六時五十嵐孝子
使われぬ部屋開け放し青嵐五十嵐孝子
夏の空あまたとありや部屋の数五十嵐孝子
部屋暗く眼科検査日紫木蓮五十嵐孝子
青年の一泊してゆく雛の部屋石井圭子
啓蟄や使はぬ部屋の床磨く石井圭子
武者人形部屋で子供等悪巧み石井圭子
聖五月部屋より流る「イエスタデイ」石井圭子
部屋に薔薇挿して電話をしてをりぬ石井圭子
出雲には神宿る部屋椎の花岩淵喜代子
白南風や隣の部屋のえり子さん岩淵喜代子
部屋ごとに一つの扉風の秋岩淵喜代子
別れ来て部屋に並べる草虱岩淵喜代子
部屋ごとに糸瓜が垂れて揺れてゐる岩淵喜代子
嫁がせてピアノと雛の残る部屋宇陀草子
妻の部屋衣桁にかかる花衣宇陀草子
春眠の覚めて一部屋ひろすぎる宇陀草子
陋屋の部屋占領の籐寝椅子宇陀草子
明易し屑籠一つ部屋の隅宇陀草子
春雷や子等より先に部屋に入る及川希子
霾や今日も明日も部屋の中及川希子
花冷えや部屋の掃除は後回し及川希子
孫の部屋ノックで覗く新学期及川希子
西日濃し母の部屋には千羽鶴及川希子
花吹雪裾引きて立つ部屋の際岡本惠子
子供部屋寝覚めの窓の花林檎岡本惠子
かはほりの必死のたつき生計部屋暮るる岡本惠子
代掻くや汲み置きの水温む部屋岡本惠子
大輪のダリア真昼の白い部屋岡本惠子
何もなき部屋に夕焼充たしけり尾崎淳子
麦嵐階段上の女中部屋尾崎淳子
相部屋となりて冷麦すすりをり尾崎淳子
相撲部屋浴衣の胸にみなスマホ尾崎淳子
部屋干しのシャツの片腕月を待つ尾崎淳子
「幸せ」を夏には少しくれし部屋 小田裕子
母が居て団扇置かれし畳部屋 小田裕子
子の部屋から流れしメロディー今日はクール 小田裕子
居間と言ふ部屋に家族やさくらんぼ 小田裕子
何年ぶり夏風邪なんて部屋籠り 小田裕子
夏来る部屋から部屋へ渡る風鬼武孝江
角部屋の西の窓から梅雨夕焼け鬼武孝江
心太空き部屋となり子ども部屋鬼武孝江
予約した店の小部屋で夏料理鬼武孝江
名古屋場所宿舎は寺に相撲部屋鬼武孝江
じやんけんで決める部屋割り花の旅河邉幸行子
母子寮の部屋の賑はひ星まつり河邉幸行子
帰省子の荷の部屋中にまだ解かず河邉幸行子
夜の秋灯りの部屋は受験の子河邉幸行子
部屋住みの子が持ち帰る零余子かな河邉幸行子
あたたかや猫三匹の眠る部屋川村研治
見えねども部屋のどこかに蠅虎川村研治
揚雲雀宙の小部屋を移りつつ川村研治
合宿の部屋割り決まる春の月川村研治
結び葉といふ緑の小部屋かな川村研治
積ん読に囲はれた部屋ラムネ飲む木佐梨乃
風薫る部屋に崩れし未読の本木佐梨乃
同部屋の女子トークして驟雨去る木佐梨乃
冷房の強き部屋なり干し杏木佐梨乃
マッサージ部屋に身を置き鳳梨菓子木佐梨乃
うたた寝をしやすき部屋に風薫る 木津直人
新緑や読まざりし本多き部屋 木津直人
緑に暮れてぽつりぽつりと部屋灯る 木津直人
新緑を抜け来て部屋に干す下着 木津直人
麦の秋ピアノ部屋には弾かない譜 木津直人
はつなつや飛行機体過ぐ部屋のそと栗原良子
アマリリス部屋に残され部屋で咲き栗原良子
ルームシェア決めし若さやはんげ半夏雨栗原良子
エアコンの無き部屋の友なを炎夏栗原良子
窓の無き部屋のあるらし暑き夜栗原良子
光満つ部屋から見上ぐ春の空兄部千達
甘辛い子持ち鮎煮る香る部屋兄部千達
薔薇蕾部屋飾る嬉しさよ兄部千達
山笑ふ小屋の部屋にて清水飲む兄部千達
走り梅雨部屋に籠りて沈思かな兄部千達
一部屋を雛のために明け渡し小塩正子
サクラサク知らせ届けば部屋探し小塩正子
この家に蜘蛛の棲みつく部屋のあり小塩正子
部屋割を阿弥陀で決める夏休小塩正子
ドスコイの吐く息白し相撲部屋小塩正子
卒業子部屋を片付け家を発つ西方来人
遠足や大きな部屋に枕飛ぶ西方来人
八重桜部屋の玻璃戸に満ちにけり西方来人
天上は仕切り無き部屋月おぼろ西方来人
青胡桃部屋の仕切りの形なす西方来人
風邪の子の部屋分けて待つ診療所佐々木靖子
風光る三畳の部屋今は昔佐々木靖子
穀雨かな部屋で小さくスクワット佐々木靖子
相部屋の幼なと分ける夏蜜柑佐々木靖子
短夜のマッターホルン見える部屋佐々木靖子
亀鳴くや目閉ぢ心経あぐる部屋島 雅子
新しき部屋に先づ買ふチューリップ島 雅子
マザーズデイ息子を泊める部屋がない島 雅子
部屋中の電気を点し終戦の日島 雅子
誰も居ぬ部屋に月光届くなり島 雅子
早春や小さき町に部屋借りて末永朱胤
春日傘させば小さき部屋のごと末永朱胤
アネモネを風なき部屋に置きにけり末永朱胤
部屋を出て春の日暮とすれ違ふ末永朱胤
また部屋に来し春の夜を灯しけり末永朱胤
花疲れ足に冷たし部屋の床鈴木統子
一日を部屋で柳を見る日とす鈴木統子
青柳や髪をほどいて部屋を出る鈴木統子
真四角に薫風通るワンルーム鈴木統子
夏山を降りて部屋からまた眺め鈴木統子
沢蟹と祠の部屋の闇にゐて高橋寛治
人去りて空の部屋のみ西日受く高橋寛治
何もない部屋にひとりで蠅とゐる高橋寛治
遠い部屋近い部屋あり朧の夜高橋寛治
春愁や続き部屋あり砂時計高橋寛治
真夜中の部屋に降りくる春の星武井伸子
部屋の四隅に春の匂ひの残りをり武井伸子
部屋から部屋へ春の風通りゆく武井伸子
春の香の部屋の暗がりより匂ふ武井伸子
寝起きする部屋の朧に包まれて武井伸子
母羊集まる部屋に春の風谷原恵理子
この部屋で二人見てゐた朧月谷原恵理子
部屋の隅弱音吐くため金魚飼ふ谷原恵理子
土に還るものなにも無き部屋夏の蝶谷原恵理子
住み慣れた部屋を出て行く蚊遣香谷原恵理子
ひとりづつい去にて部屋内夏の月近本セツ子
山裾の滴りを聞く部屋出でて近本セツ子
部屋消して茉莉花の香の夜となりし近本セツ子
一面のゆき鴨の足した草見ゆ崖の部屋近本セツ子
二つ星相合ふらしと部屋にをり近本セツ子
蔵の部屋祖母の元気は蝮酒千葉 隆
つつじ咲く隠し部屋あり時国家千葉 隆
相撲部屋汗と怒号のぶつかり合ひ千葉 隆
大部屋で枕投げ合ふ京の春千葉 隆
籐椅子の落ち着く先は隠居部屋千葉 隆
それぞれの部屋で夢見し朧かな土岐光一
春のなゐ地震部屋に溺死の広辞苑土岐光一
津波引く部屋のへどろも春の泥土岐光一
月の部屋孤独を癒すのも孤独土岐光一
この部屋のあるじは魔王聖五月土岐光一
武者飾りの部屋は恐はしと云ふ子かな豊田静世
宿坊の部屋に守宮や寝そびれし豊田静世
自立せし息子の部屋に祭り笠豊田静世
遠き日や蛍を放つ部屋の蚊帳豊田静世
畳替へ部屋に残りし井草の香豊田静世
熱帯夜部屋の書物が増殖す中﨑啓祐
サングラス屋根裏部屋をそっと発つ中﨑啓祐
ひとり寝の部屋に金魚の太りゆく中﨑啓祐
油虫静かに暮らす角の部屋中﨑啓祐
白牡丹メキシコの壺ならぶ部屋中﨑啓祐
畦焼きの煙いつしか部屋の中中島外男
春夕焼け娘の部屋の漫画本中島外男
うららかや部屋の隅から黒き虫中島外男
潮の香の漂ふ部屋や春の旅中島外男
菖蒲湯の匂ひ届きし勉強部屋中島外男
茎立の畑の見ゆる下宿部屋中田千惠子
朧夜や中空に部屋積み重ね中田千惠子
掃除機が部屋を吸ひ込む春の果中田千惠子
部屋に入りきて二日目のかなぶんぶん中田千惠子
短夜の眠りの部屋をさまよへり中田千惠子
遠き日に住まゐし夏の小さき部屋抜井百合子
如月のまだ肌寒き午後の部屋抜井百合子
新入生新寮部屋をスマホ撮り抜井百合子
開け放す部屋冬の匂ひを入れ替へる抜井百合子
読み終へし気付けば春の夜の小部屋抜井百合子
蜘蛛の子としばし暮らしぬ小さき部屋服部さやか
手のひらを部屋の如くに蛍狩服部さやか
部屋数の多き住まいや蝌蚪の国服部さやか
五月雨や時間をかけて部屋掃除服部さやか
牛部屋の牛が顔出す夏初め服部さやか
孫の手に引かれて引いて雛の部屋牧野洋子
朝の部屋ピアノの上のすみれ草牧野洋子
賑やかや花火の夜の夫の部屋牧野洋子
一部屋を二人で使ふ夏休み牧野洋子
蚊帳吊るや離れの部屋の子の騒ぎ牧野洋子
うす暗き部屋に真白き花菖蒲三島やよい
小満や部屋の四隅は埋もれて三島やよい
青簾部屋は水底息を吐く三島やよい
襖はずす部屋は広間に生き返る三島やよい
部屋中に青き粗放や走り梅雨三島やよい
初夏や我が心臓に部屋二つ宮本郁江
夕暮の一人の部屋に蜘蛛の糸宮本郁江
初夏や忍者の里の隠し部屋宮本郁江
手を打てば竜鳴く部屋や夏の寺宮本郁江
新緑や尼僧の部屋の小さき窓宮本郁江
団欒の部屋なり昼の花筵山下添子
樹々をどる立夏の部屋のガラス窓山下添子
割烹の一部屋区切る簾かな山下添子
小さき部屋の大き鏡に雲の峰山下添子
冬の日を部屋の奥へと通しけり山下添子
民宿の部屋に雑魚寝の海水浴和智安江
部屋ごとの建具取り去り夏座敷和智安江
うすものを衣桁に透かす母の部屋和智安江
主なき部屋に写真を置き涼し和智安江
白き部屋のベッドを照らす夕月夜和智安江