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第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回階段第84回 
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酒蔵の太き煙突春近し宮本郁江
対岸に見ゆる煙突土筆摘む宮本郁江
煙突の高さを越へて鳥帰る宮本郁江
煙突も東京湾も霞みけり宮本郁江
煙突の螺旋階段春の雲宮本郁江
SLの煙突走る豊の秋山下添子
山茶花や煙突のある土管坂山下添子
焼芋屋の煙突連れて蔵の街山下添子
煙突の冬空を這ふ煙かな山下添子
テラス席に煙突パンと黒ビール山下添子
銭湯も煙突も消え暮の春和智安江
山開き細き煙突から煙和智安江
籾殻焼く竹の煙突はすかひに和智安江
木枯しや小さき煙突石造り和智安江
冬の日の煙突のぼる影法師和智安江
リヤカーの竃に煙突焼き芋売り 浅見 百
雁帰る風呂屋の煙突を旋回す浅見 百
冬暖か煙突も休む日曜日浅見 百
客船に大き煙突冬の海浅見 百
煙突から火花が飛んで春を呼ぶ浅見 百
ジオラマに北窓開く煙突の家安達英子
煙突に花の明りや観音湯安達英子
煙突つけて木枯とばすアメ車かな安達英子
煙突はレンガの造りクリスマス安達英子
煙突のけむりの色や雪の葬安達英子
煙突の春野にゆらぐ陽気かな新井大介
煙突は煉瓦造りで蔦芽吹く新井大介
煙突の煙の匂ふ蜃気楼新井大介
煙突の少し傾く春の昼新井大介
煙突の一本高く鳥帰る新井大介
煙突は冬日に抱かれ川向かふ石井圭子
冬空へ煙突しばし休暇中石井圭子
煙突のけむり辿れば冬赤城石井圭子
斎場の煙突二月の風を受け石井圭子
車窓から煙突数へ二月旅石井圭子
煙突の紛れてしまふ冬の靄岩淵喜代子
煙突のやうな男と冬田ゆく岩淵喜代子
煙突の向ふは春の国らしき岩淵喜代子
煙突を見上げてゐれば春が来る岩淵喜代子
煙突を仰ぎあふぎて出雲まで岩淵喜代子
小春日の煙突うすき茶毘煙宇陀草子
山眠る煙突ひくき火葬場宇陀草子
綿虫や風呂の煙突つまりをり宇陀草子
煙突の影にまぎれて雪女宇陀草子
路地奥の湯屋の煙突日脚のぶ宇陀草子
遠景の煙突ながめ潮干狩り及川希子
鳥雲に煙突並ぶ鋳物街及川希子
刑務所の大煙突や大西日及川希子
煙突の余熱を散らす夕野分及川希子
銭湯の煙突照らす今日の月及川希子
春立てり煙突のない街の空岡本惠子
古本のおばけ煙突二月尽岡本惠子
射的場出て煙突のつちぐもり岡本惠子
煙突や働き蜂に眠りなし岡本惠子
煙突の国を離れて花林檎岡本惠子
物置のブリキの煙突木の芽張る尾崎淳子
青き踏むむかし煙突掃除人尾崎淳子
火葬場の高き煙突かげろひぬ尾崎淳子
煙突に虹立ち若者ゐない街尾崎淳子
煙突よりほのぼの煙れんげ摘む尾崎淳子
春の港煙突の群煙立つ鬼武孝江
今治の煙突群は霞吐く鬼武孝江
紅白の煙突並ぶ春の空鬼武孝江
一本の煙突の先春の虹鬼武孝江
煙なき煙突の上春の月鬼武孝江
煙突を見かけない町日脚伸ぶ河邉幸行子
煙突のけむり夜となる冬の月河邉幸行子
サンタのみ使ふ煙突うららけし河邉幸行子
高々と煙突のあり冴返る河邉幸行子
百選に残す煙突風光る河邉幸行子
煙突の影伸びてくる春一番川村研治
無何有の郷の煙突かげろへる川村研治
煙突のやうな声なり春の象川村研治
煙突へハシブトガラス啼きにけり川村研治
鳥雲に入りけり煙突の孤独川村研治
休眠の薪ストーブの煙突を拭く木佐梨乃
在りし日のお化け煙突月おぼろ木佐梨乃
錆きつたブリキ煙突草青む木佐梨乃
煙突の解説図置き風ひかる木佐梨乃
素人の組んだ煙突春一番木佐梨乃
山眠り煙突ひとつ生きてゐる木津直人
煙突の臭ひかすかにオリオン座木津直人
焼却用大煙突の春霞 木津直人
雛菊や煉瓦煙突のこる町木津直人
ネーブルを食べ煙突を見る真昼木津直人
煙突にときに火の出て冬めくや栗原良子
煙突のストーブ愛でるヒロシかな栗原良子
木枯らしや煙突ありき五丁目に栗原良子
煙突のほそきケム吐くしばれるや栗原良子
一本のおばけ煙突冬四本栗原良子
煙突の消えし東京冬の風兄部千達
煙突の多き海沿い冬列車兄部千達
煙突を中心に廻る冬散歩兄部千達
秋の塔煙突の如くルオーの絵に兄部千達
たくましき煙突掃除義母の冬兄部千達
柿熟れて家の数ほどの煙突小塩正子
どの家も煙突ありて秋あかね小塩正子
煙突の如きビル群霧の中小塩正子
目印の煙突霞む雪曇り小塩正子
寒鴉煙突好きで濡れ羽色小塩正子
冬霧上がり高き煙突現るる西方来人
煙突の揺らめく煙月冴ゆる西方来人
別荘の煙突修理頬被り西方来人
煙突のよき音響く初暖炉西方来人
廃屋の煙突出入り春の鳥西方来人
枯木立細き煙突紛れをり佐々木靖子
煙突に登る人影師走かな佐々木靖子
華の湯の煙突高し初御空佐々木靖子
煙突の解体工事日脚伸ぶ佐々木靖子
煙突の折れて廃屋はだれ雪佐々木靖子
春を待つ煙突掃除(チムチムチェリー)の歌口遊び島 雅子
目印の煙突なくて姫女苑島 雅子
お化け煙突消えし千住月朧島 雅子
煙突は駄目と古都法奈良の春島 雅子
煙突の如き丸屋根春の星島 雅子
煙突のありその上に寒の空末永朱胤
煙突を探しに行かん冬すみれ末永朱胤
啓蟄や煙突仰ぎ立ち止まる末永朱胤
煙突よ一本の春の光よ末永朱胤
煙突は春の夕焼待つてゐる末永朱胤
落第や煙を吐かぬ煙突と鈴木統子
春浅し煙突空に馴染まざる鈴木統子
花曇煙突の色けむり色鈴木統子
煙突が粘土に戻り春の闇鈴木統子
煙突のはたらく街や良寛忌鈴木統子
近づけぬ煙突不思議月冴ゆる高橋寛治
煙突の眠りに戻る春の暮高橋寛治
煙突へ輪舞の如く春の雪高橋寛治
眠たげな煙突蝶何処へ消ゆ高橋寛治
陽炎に煙突揺れて恥づかしげ高橋寛治
冬の霧溶けて煙突現るる武井伸子
煙突に冬雲つどひ来たりけり武井伸子
冬青空割つて煙突聳えけり武井伸子
煙突の見ゆるあたりの野焼きかな武井伸子
煙突に春の虹たちすぐに消ゆ武井伸子
百千鳥無口な煙突目覚めさせ谷原恵理子
煙突の淋しがる空寒ざくら谷原恵理子
窯元の煙突より出で冬の蜂谷原恵理子
煙突が待ち合はせ場所雪の町谷原恵理子
働かぬ煙突鳥の巣の満ちて谷原恵理子
煙空に東風吹くばかり港町近本セツ子
煙突は不動黄砂にまみれをり近本セツ子
遠足の子の駆けてゆく古き煙突近本セツ子
煙突も雲雀も昏れてしまひけり近本セツ子
煙突の見ゆる窓なり卒業す近本セツ子
蔵元のレンガの煙突寒仕込み千葉隆
寒晴れの巨大煙突ゴミ戦争千葉隆
教室の窓に煙突古校舎千葉隆
銭湯の煙突今日は蓬風呂千葉隆
煙突の荼毘の煙や寒鴉千葉隆
倫敦のチムニー煙突凍てしテムズ川土岐光一
鰭酒や帯鉄巻きし煉瓦煙突土岐光一
大煙突折れてなほ立つ春の海土岐光一
ふとかへ復るお化け煙突うらゝけし土岐光一
港湾の煙突春の二重虹土岐光一
煙突のけむり真つ直ぐ春うらら豊田静世
キューポラの街の煙突あをきふむ豊田静世
遠き日の湯屋の煙突浴衣掛豊田静世
煙突のストーブ列車鯣焼く豊田静世
ロンドンの煙突の絵や新暦豊田静世
煙突の湯屋の名太く風光る中﨑啓祐
酒蔵の煙突高し花の雲中﨑啓祐
白壁に煉瓦煙突木の芽風中﨑啓祐
煙突群光る工場の春の夜中﨑啓祐
煙突の周りをまわる花のころ中﨑啓祐
雪浅間煙突並ぶ別荘地中島外男
煙突の車窓に見える冬の暮中島外男
煙突のれん凧からむ北颪中島外男
黄砂降る丘の煙突うつすらと中島外男
ログハウスの煙突太し春の雪中島外男
村中の屋根に煙突寒日和中田千惠子
煙突の下の大釡蕨煮る中田千惠子
煙突のほうと雲吐く春の風中田千惠子
煙突を遠巻きにして囀れり中田千惠子
青煙立つ煙突の遅日かな中田千惠子
かげろひに煙突のある町風景抜井百合子
川崎の煙突を見くだし鴨帰る抜井百合子
煙突の煙真横に春疾風抜井百合子
目印はあの煙突よ春祭り抜井百合子
フレアスタック冬の夜空を赤く染め抜井百合子
黒煙の四角煙突冬の窯原菖子
煙突へ青き閃光雪起し原菖子
鉱脈の絶えし煙突雪しまく原菖子
春富士へ無人煙突雲を吐く原菖子
囀りの集る煙突パン工房原菖子
木々の間の白き煙突冬日差牧野洋子
冬の日の煙突の町夫と訪ふ牧野洋子
煙突を背にして芹を摘む親子牧野洋子
煙突の煙は見えず涅槃西風牧野洋子
煙突に小さき窓あり仏の座牧野洋子
春の月ランドマークの煙突の上松下祥子
煙突とアザミの似合ふ西洋館松下祥子
煙突の蒸気と霞入り混じり松下祥子
風呂炊きの煙突曲がる家に春松下祥子
春の海煙突夜景の鏡なり松下祥子
冬銀河コンビナートの煙突群三島やよい
煙突に冬日の射して黒き街三島やよい
惜春のお化け煙突はるかなり三島やよい
大煙突掃除夫下る冬の黙三島やよい
廃屋の小さき煙突虎落笛三島やよい