今までの兼題

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第65回全身第66回回転第67回珈琲第68回反対
第69回夫・妻第70回隣人第71回危険第72回書類
第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回階段第84回 
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阿吽さへし難き大気秋近し松下祥子
灼けついた阿吽の狛犬秋を待つ松下祥子
阿と吽で終活鈴虫仲間にし松下祥子
初秋や阿吽の呼吸安穏と松下祥子
阿吽の立ち合ひ息呑む千秋楽松下祥子
夏木立阿吽の像の息づかひ三島やよい
山寺の阿吽の足下蓮開く三島やよい
雲の峰阿吽の像の力こぶ三島やよい
大夕焼夫と阿吽で終はりたし三島やよい
軍配が返りて阿吽大相撲三島やよい
立秋の牧に阿吽の大地かな宮本郁江
秋風や阿吽の雲の流れゆく宮本郁江
蓑虫の阿吽の風に揺れ動く宮本郁江
鶏頭や阿吽の襞も暮残る宮本郁江
霧の街阿吽の馬車の綱捌き宮本郁江
しりとりの阿吽の姉妹雛の日山下添子
駅伝の阿吽のたすき春の風山下添子
対岸の阿吽の蛍光り合ふ山下添子
日と月と代わる阿吽の日暮れ時山下添子
駅員の手旗阿吽の暖房車山下添子
春の海泡に阿吽の宇宙かな 和智安江
海女の浮き夫婦阿吽の命綱 和智安江
暁の光阿吽の蓮の花 和智安江
石榴の実阿吽の如き二つかな 和智安江
鳳仙花阿吽の風にはじけとぶ 和智安江
つつじ咲く根津権現に阿吽たつ安達英子
古寺の阿吽の胸に朝の蝉安達英子
何者と睨む阿吽や夏の雲安達英子
インバウンドのよくい浴衣の囲む阿吽像安達英子
室生寺の阿吽も見やる雪椿安達英子
きつぱりと阿吽の嘘や秋の空新井大介
松虫のちやうど鳴きだす阿吽かな新井大介
ラ・フランス阿吽の呼吸乱れけり新井大介
柿食へば阿吽の友の訪ね来る新井大介
どの鹿もこちら見てゐる阿吽かな新井大介
風鈴や阿吽の風を待ってをり石井圭子
向日葵や阿吽の空へ手を翳す石井圭子
遠雷や阿吽あうんと泣きて犬石井圭子
蒲の穂や阿吽の風の抜けて行く石井圭子
法師蝉鳴いて阿吽の松一本石井圭子
梵鐘のあうんあうんと蚕飼村岩淵喜代子
梵鐘の阿吽の一打山笑ふ岩淵喜代子
穀象に記憶遥かな阿吽かな岩淵喜代子
鐘を打つたびに阿吽の草いきれ岩淵喜代子
秋空の深さは遠き阿吽のあ岩淵喜代子
草もちを搗く早業の阿吽かな宇陀草子
高々と阿吽の明滅こひ蛍宇陀草子
立合の阿吽力士に汗ひかる宇陀草子
声明の阿吽の調べ堂涼し宇陀草子
滝壺に棒立つ阿吽荒行者宇陀草子
鷹匠の阿吽の叫び鷹戻る及川希子
極暑来て阿吽あうんと室外機及川希子
生と死は阿吽の節理晩夏光及川希子
花火師の阿吽の技やスターマイン及川希子
サーファーや阿吽の波を乗りこなす及川希子
阿吽像向かうに夏の波白し尾崎淳子
阿吽像阿にとんばうの止まりたる尾崎淳子
別れとは言はず阿吽の窓の月尾崎淳子
芋虫の阿吽阿吽と歩みゆく尾崎淳子
阿吽像の胸に洞あり雁渡し尾崎淳子
立秋に阿吽の涼しさほど遠し 小田裕子
揚げ花火阿吽の間合ひ夜空映ゆ 小田裕子
女生徒と阿吽のおしやべり秋めきて 小田裕子
星月夜阿吽の奏者とジャズ唄ふ 小田裕子
秋風や阿吽の哀れさその詩歌 小田裕子
黒蟻や阿吽の呼吸で荷を運ぶ鬼武孝江
狛犬の阿吽を抜ける秋の風鬼武孝江
狛犬の阿吽の口に秋の聲鬼武孝江
仁王像の阿吽思ひて門火焚く鬼武孝江
坂の上秋天阿吽の仁王立鬼武孝江
坂東太郎阿吽のちぎれ雲の浮く河邉幸行子
炎昼やあうんの狛の晒されて河邉幸行子
白玉や阿吽の月日でありし河邉幸行子
狛犬の阿吽が浴びる大西日河邉幸行子
受けてゐる阿吽の視線花野原河邉幸行子
森閑と阿吽の静寂夏祓川村研治
鳥越えてゆきし阿吽の青嵐川村研治
村雨の去りし阿吽や夕日影川村研治
夕虹の立つや阿吽に立ち尽くす川村研治
月代やふはと阿吽のあはひかな川村研治
阿と吸いて吽ともぐりて底泳ぎ木佐梨乃
炎帝に負けじと阿吽の仁王立つ木佐梨乃
暮れてなほ灼くる阿吽の狛犬像木佐梨乃
詰めよれば阿吽と流さる炎暑の日木佐梨乃
阿と喘ぎ吽とうなだれ夏のフェス木佐梨乃
阿形吽形義眼が四つ蝉しぐれ木津直人
阿吽像こころの闇と白いシャツ木津直人
動く動く夏の葉のなか阿吽像木津直人
吾と鳩の阿吽の呼吸旱雨木津直人
阿と吽の時間差あつてかき氷木津直人
不動こそ愛し阿吽のにこま二狛灼け栗原良子
阿吽には些かの時差驟雨くる栗原良子
土用太郎二郎阿吽のホームラン栗原良子
猛暑夏や阿吽の呼吸で居る家族栗原良子
夏の朝独り阿吽で泳ぎけり栗原良子
山葡萄ワインを作る阿吽かな兄部千達
鳳仙花阿吽の風に破裂する兄部千達
竹刈りて阿吽に花器と使ひぬ兄部千達
螽斯阿吽に捕まへ子と遊ぶ兄部千達
朝顔が踊る風吹く阿吽なり兄部千達
連弾の阿吽といかぬ初稽古小塩正子
梅雨長し阿吽の友と仲違い小塩正子
飛入りの阿吽で入る踊りの輪小塩正子
それ今だ阿吽で渡り風さやか小塩正子
秋高し阿吽で受けるバトンパス小塩正子
走り根を囲む阿吽の苔の花 西方来人
炎天や阿吽の呼吸の沈む球 西方来人
万緑の大森林の阿吽かな 西方来人
流れ星阿吽の仲の友が逝く 西方来人
シーサーの阿吽を抜ける秋の風 西方来人
さうめんを啜る夫婦の阿吽かな佐々木靖子
旧懐を語り阿吽のビアホール佐々木靖子
阿吽かな端居の夫に碁の誘ひ佐々木靖子
絶壁や石斛の花咲く阿吽佐々木靖子
朝顔の咲くや阿吽の仲直り佐々木靖子
とある日の阿吽で群るる蝌蚪の国島雅子
採点係ふたりの阿吽五月晴れ島雅子
人と犬阿吽の歩み涼しかり島雅子
SとN磁石の阿吽蟻の道島雅子
山の蟻阿吽の口とまだ知らず島雅子
夕涼み阿吽の呼吸夫婦かな志村万香
涼み水子供呼ぶ声阿吽かな志村万香
いけすにて金魚すくひの阿吽かな志村万香
夏蝶や跳んではまたくる阿吽かな志村万香
夏すぎて夫婦の阿吽や行きどころ志村万香
夕焼を阿吽の友と分かち合ふ末永朱胤
雲来れば人来る阿吽夏河原末永朱胤
遠花火音の遅るる阿吽かな末永朱胤
十五夜の月と地球の阿吽かな末永朱胤
風の来て枯葉の落ちる阿吽かな末永朱胤
あ・うんとソフトクリーム食ぶ人ら鈴木統子
夏シャツのマネキン二体あ・うんと鈴木統子
秋寺に継木の白き阿吽像鈴木統子
金風や尻つぽの長き阿吽像鈴木統子
かなかなは阿吽で鳴きけり歩むごと鈴木統子
人の世の阿吽の出会ひ蓮の花高橋寛治 
夕焼に阿吽の寺と神社映ゆ高橋寛治 
羊羹を切れば阿吽の新茶かな高橋寛治 
とつおいつ阿吽の南風帰港せり高橋寛治 
この夏の阿吽の出会ひ老いてなほ高橋寛治 
野を焼くや阿吽の火色はためける武井伸子
朴咲いて阿吽の雲の降りてくる武井伸子
竹の皮脱ぐや阿吽の山の雨武井伸子
兄弟の耳うち阿吽の蝉しぐれ武井伸子
もの言はぬ阿吽の目つき残暑かな武井伸子
水すまし阿吽の雲を待ちあぐね田中美佐子
メロン喰う阿吽のピアース・ネックレス田中美佐子
鍵音に阿吽の和蘭陀獅子頭田中美佐子
隠元豆捥ぐや阿吽の母の声田中美佐子
肘鉄の阿吽ふうせんかずらかな田中美佐子
まつろはぬ者ら阿吽の岩灼けて谷原恵理子
しづけさは無辺阿吽の蝉時雨谷原恵理子
青畳阿吽のはうき働けり谷原恵理子
ダービーや阿吽の風を呼び返す谷原恵理子
水底のしんと阿吽の星まつり谷原恵理子
日雷阿吽にうすき常の影近本セツ子
つややかや阿吽に柘榴はぜる時近本セツ子
胡麻叩く音に阿吽の暮れなづむ近本セツ子
秋夕焼阿吽の門をくぐりけり近本セツ子
秋声のさまざま阿吽に届けむと近本セツ子
酷暑なり「あうん」という名の喫茶店千葉隆
心太一本箸で阿吽なり千葉隆
今さいた阿吽で咲いた古代蓮千葉隆
阿吽なり端から端まで夏の星千葉隆
AIを阿吽で使う夏休み千葉隆
打ち揚げて花火に阿吽の響きあり同前悠久子
舟よりの手筒花火にも阿吽同前悠久子
この年の阿吽の花火テレビにて同前悠久子
音楽も流るる阿吽の花火音同前悠久子
会場に行かずとも阿吽の音に酔ひ同前悠久子
菜花畑阿吽のごとき一両車豊田静世
競漕の阿吽のオール波を切る豊田静世
鵜飼船吐かす阿吽の呼吸かな豊田静世
運動会阿吽の息の百足たち豊田静世
父母の阿吽の一日餅を搗く豊田静世
出目金と阿吽の呼吸にらみ合ふ中﨑啓祐
狛犬さん阿吽阿吽の秋日和中﨑啓祐
手をつなぐ幼児の阿吽秋の空中﨑啓祐
G難度阿吽の着地空高し中﨑啓祐
宇宙基地つなぐ阿吽の星月夜中﨑啓祐
川床や阿吽の友と酒を酌む中島外男
父と指す縁台将棋阿吽の間中島外男
キャンプの火阿吽の友と語り合ふ中島外男
梅干して阿吽の空に雲浮かぶ中島外男
梅雨明けや阿吽の青空広がりぬ中島外男
手を打てば膝打つ阿吽青嵐中田千惠子
阿吽とは青蔦の風掴む音中田千惠子
帰省子が打つや阿吽の大太鼓中田千惠子
閃光につづく阿吽のはたた神中田千惠子
青すすき阿吽の風に揺れもどる中田千惠子
蜩のどれを聴いても阿吽の息服部さやか
八月や阿吽の像の門に立ち服部さやか
秋暑し身じろぎもせぬ阿吽像服部さやか
秋風や阿吽の月の出かかりし服部さやか
星月夜阿吽の呼吸くり返し服部さやか
水面との阿吽の縁あめんぼう平林佳子
黒薔薇に阿吽の雨のひとしづく平林佳子
結び葉に阿吽の風の舞ひにけり平林佳子
夏霧に阿吽透け初むサンカヨウ平林佳子
風鈴に阿吽の風の夕べかな平林佳子
響きくるチェロや阿吽の虫の声浜岡紀子
のれんくぐる阿吽の呼吸秋ゆふべ浜岡紀子
月に舞ふ阿吽の影や風の盆浜岡紀子
ふるさとへ帰る阿吽の秋祭 浜岡紀子
子の生まれ風が阿吽の銀河より浜岡紀子
初夏の寺阿吽の像に後ずさり牧野洋子
水芭蕉阿吽の母の子守歌牧野洋子
鬼百合や阿吽の蝶の群がりて牧野洋子
萩のあるじ阿吽の露を楽しめり牧野洋子
阿吽かな旭顔出すときの芥子牧野洋子