今までの兼題

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第61回王様第62回四角第63回半島第64回懸垂
第65回全身第66回回転第67回珈琲第68回反対
第69回夫・妻第70回隣人第71回危険第72回書類
第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回 第84回 
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正月や得意の手品は王様から同前悠久子
掘炬燵先づスペードの王様を同前悠久子
去年今年わたしわが家の女王様同前悠久子
美味と思ふマンゴスチンも女王様同前悠久子
好きだつた王様は裸足のブリンナー同前悠久子
王様の墳墓の上に小鳥の巣豊田静世
鷹鳩となり王様は子煩悩豊田静世
草虱つける王様餓鬼大将豊田静世
王様もピエロも同じ虹を見る豊田静世
さいかちの実や「王様とわたし」のリズム豊田静世
柘榴熟れシャムの王様戴冠す中﨑啓祐
乱心の王様立つや黄落期中﨑啓祐
王様の石貨転がす大花野中﨑啓祐
祈祷書を開く王様星月夜中﨑啓祐
爽やかし王様迎ふ奏楽堂中﨑啓祐
満月や王様気分でバルコニー中島外男
月の浜らくだに揺られ王様気分中島外男
王様の馬車に舞込む枯葉かな中島外男
王様の行列続くハロウィーン中島外男
王様の部屋の天井冬の蠅中島外男
襟巻や王様のごとき顔を乗せ服部さやか
王様の衣装干されて村芝居服部さやか
トランプの王様残る霜夜かな服部さやか
短日や本の王様ふと笑ふ服部さやか
綿虫や王様なりし日の記憶服部さやか
王様のせりふ忘れる聖夜劇浜岡紀子
逃亡の王様を待つ虫しぐれ浜岡紀子
王様に休日あらず鵙の声浜岡紀子
誰の影も踏まぬ王様月の道浜岡紀子
王様の王位をゆづる冬の雷浜岡紀子
新聞に王様の記事小鳥来る浜田はるみ
王様の玉座からつぽ稲光浜田はるみ
王様と呼ばるる孤独鷹の空浜田はるみ
王様の角笛狩の始まりぬ浜田はるみ
雪合戦王様の旗取り合ひて浜田はるみ
王様の白馬繋がれ秋祭り牧野洋子
草虱夕日の犬と王様と牧野洋子
宿帳に王様とあり十一月牧野洋子
風呂敷背に王様ごつこ木の実降る牧野洋子
王様の耳は福耳去年今年牧野洋子
王様のやうな顔した蟇宮本郁江
王様の墓に供へし百合の花宮本郁江
王様の如き林檎を献上す 宮本郁江
王様の髭の動けり秋の暮宮本郁江
王様の椅子は黄金冬ぬくし宮本郁江
王様の夢みるおやつ栗餡パン村瀬八千代
王様の寝息の傍の秋薔薇村瀬八千代
綿虫の自由や王様の頭上村瀬八千代
王様と姫様なるや七五三村瀬八千代
王様の先導担ふ野のうさぎ村瀬八千代
王様も探してゐるか星迎へ山下添子
とある日の王様の眼に虹の橋山下添子
王様のガーデンパーティー小鳥来る山下添子
王様を見下ろす劇や秋の暮山下添子
ひところはおやつの王様ふかし藷山下添子
蘭鋳は金魚の王様水ゆがむ和智安江
在りし日の王様の友ちちろ虫和智安江
王様は皆のしんがり花野道 和智安江
わたくしの王様わたし胡麻の粒和智安江
雄叫びの裸の王様玉せせり和智安江
キリストの王冠匂ふ冬茨浅見百
王様のくしやみの響く山の城浅見百
リヤ王の認知症はじまる冬の鵙浅見百
暖炉燃え王も后も火照る顔浅見百
王城に獣の足跡雪解待つ浅見百
秋風や王様の乗る白い象あべあつこ
王様の裳裾好めり牛膝あべあつこ
竹皮を脱ぐ退屈な王様に あべあつこ
王様の虚しさ永遠にちちろ虫あべあつこ
萩垂れて王様ついに耄碌すあべあつこ
ジューンブライド我が姫は女王に阿部暁子
王様の役のおとうと柘榴割る阿部暁子
我が家には王様三人栗ごはん阿部暁子
新米はまづ王さまに陸奥の国阿部暁子
王様のゐる国の兵冬蒲公英阿部暁子
王様の庭に山茶花紅く散る新木孝介
王様とワインとチーズ冬薔薇新木孝介
王様の肩から払ふ雪ならむ新木孝介
王様のごとき彷徨ふ枯野かな新木孝介
王様の足跡探す雪景色新木孝介
王様は枯野の中に唯ひとり五十嵐孝子
王様は酔うて今宵も掘炬燵五十嵐孝子
膝頭抱きて王様冬銀河五十嵐孝子
王様や風呂の湯熱く秋深し五十嵐孝子
王様や葉巻くゆらす十三夜五十嵐孝子
大南瓜もて囃されて王様に石井圭子
蝙蝠の群れて王様ケープとる石井圭子
蓑虫や王様気分で身一つ石井圭子
王様の目と団栗のころころと石井圭子
満月へ我は王様両手上ぐ石井圭子
王様に束ねて大き花薄岩淵喜代子
王様は真ん中に居る芒原岩淵喜代子
王様として位置に着く月夜かな岩淵喜代子
王様にひとりの時間冬銀河岩淵喜代子
萩ゆるるたびに王様泣きにけり岩淵喜代子
風入れのなかに王様物語宇陀草子
王様の耳のごとしや虫時雨宇陀草子
王様の椅子かと輝く秋の雲宇陀草子
箱庭に王様の席作りけり宇陀草子
王様は絵本の中よクリスマス宇陀草子
王様の口髭カール曼珠沙華及川希子
王様の椅子取りゲーム夜の長し及川希子
松茸は王様なりと人集まる及川希子
トランプの王様めくり月今宵及川希子
王様のごとくまどろむ炬燵猫及川希子
冬に入る薔薇の女王の真くれなゐ大豆生田伴子
夢に借りたる王様の冬帽子大豆生田伴子
王様のさびしき時は咳けり大豆生田伴子
額づきて待つ王の冬靴過ぎゆくを大豆生田伴子
王様のけふの機嫌や冬青空大豆生田伴子
王様の金の匙から末枯野岡本惠子
新月を択る王様と枢機卿岡本惠子
凍鶴やビニール傘で王様は岡本惠子
王様の屍のやうな榾くべる岡本惠子
王様も焼芋彗星研究所岡本惠子
王様の指輪に映る冬夕日尾崎淳子
王様の手袋鹿の鞣皮尾崎淳子
氷湖わたりゆく王様の長き列尾崎淳子
ペルセウス流星群王様は譲位尾崎淳子
茨枯れ蔦枯れ王様の墳墓尾崎淳子
春炬燵童話の王様アンデルセン鬼武孝江
スコール来てシャムの王様シャルウィダンス鬼武孝江
ドリアンが王様となりマーケット鬼武孝江
大海に鯨潮吹く王様よ鬼武孝江
百獣の王様の夢獅子頭鬼武孝江
王様の両手の姉妹着ぶくれて河邉幸行子
王様は木の葉の名刺受けてをり河邉幸行子
色鳥ののぞく王様の書斎河邉幸行子
王様の五感ひそめる狩の天河邉幸行子
王様の後出しじやんけん鎌鼬河邉幸行子
王様の淋しくなりし芒原川村研治
耳鳴りの王様後のころもがへ川村研治
姫も来て王様ごつこ赤のまま川村研治
飛び翔つは沼の王様大白鳥川村研治
王様の冬の遊びの指相撲川村研治
はりぼての王様が居て河豚喰らふ木佐梨乃
木枯らしや王様は箱庭の中木佐梨乃
王様は木枯らしにすら理屈あり木佐梨乃
王様に崩壊告げし雪だるま木佐梨乃
王様にさよなら告げて年新た木佐梨乃
ビスケットを食む王様に冬日かな木津直人
王様のハープに綿虫泛きにけり木津直人
保守派にて王様らしき藁仕事木津直人
かつて王いまは王様狐哭く木津直人
雪女郎王様と酌み別れけり木津直人
空高し王様髭の野天風呂栗原良子
王様蛙穴に入りけり伊豆の庭栗原良子
旅の宿王様ゲームの何ものや栗原良子
王様に逢ひにゆくバス秋の恋栗原良子
本物の王様をらず雪森々栗原良子
梅探る王様はせぬ遊びかな兄部千達
王様の仕へる如く庭木刈る兄部千達
山椒魚は川の王様会ひたかり兄部千達
王様も飲めないやうな新走り兄部千達
王様の如冬邸の奥に住み兄部千達
王様の出番待ちたる裸の子小塩正子
王様の役を争ふ文化祭小塩正子
王様のマントはいつも赤い色小塩正子
殿様も王様も見上ぐ同じ月小塩正子
ハロウィンや王様気取りの練り歩き小塩正子
王様になりきる役者村芝居西方来人
ハロウィンに紛れ王様気分かな西方来人
満月を見てる王様孤独影西方来人
読み聞かす「裸の王様」夜長かな西方来人
イエスマン好む王様うそ寒し西方来人
木の家に王様気分温め酒佐々木靖子
王様の知るや夜寒の檜風呂佐々木靖子
王様は樹齢三百ぶな黄葉佐々木靖子
三歳はわが家の王様馬肥ゆる佐々木靖子
王様の科白は一つ聖夜劇佐々木靖子
王様を花野にひとり置いてくる島雅子
淋しいと言へぬ王様種なすび島雅子
王様は聞く耳持たず猫じやらし島雅子
角笛に王様の狩はじまりぬ島雅子
猫舌の王は秋思を封じをり島雅子