今までの兼題

第1回第2回第3回第4回
第5回地球第6回第7回第8回
第9回第10回第11回第12回
第13回第14回第15回兄弟第16回
第17回第18回第19回第20回
第21回第22回第23回第24回
第25回第26回第27回第28回
第29回第30回第31回第32回
第33回第34回第35回第36回
第37回第38回第39回第40回
第41回広場第42回鉛筆第43回映画第44回路地、露地
第45回近江、淡海第46回時計第47回正座第48回手足
第49回引力第50回受信第51回凡人第52回書架・書棚
本棚・書庫
第53回進化第54回硝子第55回暗闇第56回猛犬
第57回坩堝第58回位置第59回青森第60回模様
第61回王様第62回四角第63回半島第64回懸垂
第65回全身第66回回転第67回珈琲第68回反対
第69回夫・妻第70回隣人第71回危険第72回書類
第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回階段第84回 
俳句投稿の受付は、終了いたしました。


父の日や息子も掛ける老眼鏡豊田静世
夜桜や占の手相の天眼鏡豊田静世
眼鏡舗の鏡に吾と聖樹かな豊田静世
眼鏡と手紙あはひを夜の隙間風豊田静世
鳥渡る木組の古き眼鏡橋豊田静世
ひび割れし眼鏡の男瓜を売る中﨑啓祐
晩秋の眼鏡に映る時計台中﨑啓祐
冬近し頷き兼ねて眼鏡拭く中﨑啓祐
菊日和双眼鏡は馬を追ふ中﨑啓祐
寒波来る会議進まず眼鏡取る中﨑啓祐
大欅双眼鏡にカラスの子中島外男
眼鏡かけし母のうたたね夜の秋中島外男
所在なく眼鏡をみがく夜の秋中島外男
晩秋の眼鏡橋ゆく老いふたり中島外男
木枯らしや駄菓子屋さんの老眼鏡中島外男
秋風のうしろ姿を追ふ眼鏡中田千惠子
鼻眼鏡して小春日を仕切りたる中田千惠子
冬日差し在庫一掃眼鏡店中田千惠子
青空を見上ぐ枯野の捨て眼鏡中田千惠子
日向ぼこ眼鏡はづして夢の中中田千惠子
箱眼鏡覗く世界を独り占め抜井百合子
九冬や視野狭くなる老眼鏡抜井百合子
読み終へて眼鏡を外す長き夜を抜井百合子
新聞とメガネの間冬日入る抜井百合子
眼鏡屋の鏡に映すマスク顔抜井百合子
冬麗の椅子に積み置く眼鏡と本服部さやか
寒禽の声や眼鏡の光りをる服部さやか
梟や眼鏡に映る闇の奥服部さやか
冬の海銀の眼鏡に湛へけり服部さやか
行く人の眼鏡黄金に木の葉雨服部さやか
闇汁に眼鏡落してしまひけり浜岡紀子
枯蓮のからからと鳴る眼鏡の碑浜岡紀子
原稿と眼鏡炬燵に父逝けり浜岡紀子
ふくろふに眼鏡とられて眠くなる浜岡紀子
訃報くる眼鏡の奥の冬の水浜岡紀子
尾曲りの猫あくび小春の眼鏡橋平林佳子
まな眼鏡読書の秋の深まりぬ平林佳子
天眼鏡ちかづけられし十三夜平林佳子
湯豆腐にくもる眼鏡の父なりき平林佳子
信長の遠眼鏡よりカシオペア平林佳子
老眼鏡の一つを夫と今朝の秋牧野洋子
物置に兄の使ひし箱眼鏡牧野洋子
メガネ屋に友の姿や秋の昼牧野洋子
沼の朝双眼鏡の雁の群れ牧野洋子
カンナ燃ゆ川面に揺らぐ眼鏡橋牧野洋子
秋麗やセピアの父の丸眼鏡三島やよい
ずれ落ちて午睡メガネの乱反射三島やよい
汗だくの重きメガネの幼き日三島やよい
ふりむけば君のメガネの大西日三島やよい
小春日やメガネの主は何処へか三島やよい
霾やピアノの上に眼鏡入宮本郁江
応援の汗と涙の眼鏡拭く宮本郁江
しぐるるや檻に手を掛け眼鏡猿宮本郁江
小春日や仏間で眼鏡外す母宮本郁江
柚子湯出て遺影の父の黒眼鏡宮本郁江
駆け出して眼鏡はづして冬夕焼村瀬八千代
縁側に卓に眼鏡や冬うらら村瀬八千代
タワーより冬の都や遠眼鏡村瀬八千代
冬の夜の推理小説眼鏡拭く村瀬八千代
おもむろに眼鏡をかけて霜の朝村瀬八千代
遠眼鏡順番を待つ遠足児山下添子
眼鏡屋の眼鏡とりどり山下添子
眼鏡かけ穀象虫と親しうす山下添子
着ぶくれて漫画に魅入る老眼鏡山下添子
老眼鏡炬燵の上に置きしまま山下添子
検眼の眼鏡不細工半夏雨和智安江
双眼鏡の氷河を動く黒き影和智安江
長き夜を姉と語るや遠眼鏡和智安江
短日や眼鏡を替へて爪を切る和智安江
年の夜の眼鏡しみじみ拭いてをり和智安江
あらたまのめがね洗浄泡のぼる浅見百
古物商の眼鏡に叶ふ屠蘇の膳浅見百
顔一つ眼鏡とマスクの冬ぬくし浅見百
眼鏡かけ柊の香に酔ひにけり浅見百
ひとり鍋マスク眼鏡を休ませる浅見百
徳川の春や彦左の丸眼鏡安達英子
夏空や進水式に眼鏡禰宜安達英子
マラソンのゴールではづすサングラス安達英子
この年も目白がめがねかけてくる安達英子
六人の眼鏡大臣萩の花安達英子
秋光に翳し眼鏡を拭いけりあべあつこ
小鳥来て眼鏡を捜す朝かなあべあつこ
額にある眼鏡捜すや秋の暮あべあつこ
秋深し眼鏡の蔓の緩みつつあべあつこ
逝く人の眼鏡取りやる虫時雨あべあつこ
そつと置く眼鏡音たて冬の宿新井大介
抽斗に予備の眼鏡や冬ぬくし新井大介
煮凝やゆつくり生きて鼻めがね新井大介
初春や老眼鏡で葉書読む新井大介
待春の眼鏡はづして薪くべる新井大介
秋の空思はず眼鏡探しをり五十嵐孝子
黄落や久しき君は眼鏡かけ五十嵐孝子
眼鏡ない夫がひとこと秋深し五十嵐孝子
冬茜眼鏡外してラベル読む五十嵐孝子
いちにちを独り炬燵や眼鏡ふく五十嵐孝子
後の月夫の眼鏡を拭いてをり石井圭子
捨てられぬ祖父の眼鏡や柿の秋石井圭子
柿ひとつ下さるひとの黒眼鏡石井圭子
白菊や眼鏡美人に抱へられ石井圭子
仏前に供へし眼鏡文化の日石井圭子
紅葉晴碓氷峠の眼鏡橋今泉房枝
遅参侘ぶ眼鏡曇らす息白し今泉房枝
丸眼鏡の永井荷風も汁粉好き今泉房枝
眼鏡してメガネを探す年の暮れ今泉房枝
月蝕眼鏡の虜となりて湯冷めかな今泉房枝
寒卵眼鏡外して割りにけり岩淵喜代子
月夜には眼鏡の歌など歌ふべし岩淵喜代子
柊の香りに目覚めたる眼鏡岩淵喜代子
菊日和眼鏡の奥で笑ひけり岩淵喜代子
芒原眼鏡の中に湧きにけり岩淵喜代子
生身魂鏡の奥の笑はぬ目宇陀草子
初嵐文鎮代はりの老眼鏡宇陀草子
秋の夜や息吹きかけて拭く眼鏡宇陀草子
双眼鏡磨き鶴守鶴を待つ宇陀草子
小春日やスマホ操作の老眼鏡宇陀草子
梅雨ごもり老眼鏡で解くドリル及川希子
炎天下眼鏡はづして犬あやす及川希子
ゆるし眼鏡はづし西瓜にかぶりつく及川希子
老い顔を眼鏡でかくす今朝の秋及川希子
小春日や鶴折る母の鼻眼鏡及川希子
蟋蟀や湯屋に眼鏡の忘れ物岡本惠子
玉子酒小言いふ時眼鏡拭く岡本惠子
冬薔薇を伐る老嬢の片眼鏡岡本惠子
小春日の笑窪と眼鏡千日手岡本惠子
負ぶわれた日も風花の眼鏡橋岡本惠子
露の世の眼鏡と母の置きどころ尾崎淳子
銀縁の眼鏡外せば雁わたる尾崎淳子
放浪の眼鏡を外す露の宿尾崎淳子
風花の辻に眼鏡の忘れあり尾崎淳子
大白鳥村の眼鏡屋揺らしたる尾崎淳子
母が呉れし眼鏡は老眼冬ぬくし小田裕子
運転の眼鏡かけし子冬帽子小田裕子
素顔のまま眼鏡をかけてマスクして小田裕子
フレームの紅色眼鏡マフラーも小田裕子
置き忘れ捜す眼鏡よ十二月小田裕子
冬晴や海底透かす箱眼鏡鬼武孝江
冬の日の海上遥か遠眼鏡鬼武孝江
雪眼鏡反射を映し輝けり鬼武孝江
年の夜や送りし夫の眼鏡拭く鬼武孝江
縫始め眼鏡の要らぬ母居りて鬼武孝江
朝寒や眼鏡をかけてより始む河邉幸行子
鬼の子へ眼鏡の顔を近づけり河邉幸行子
着ぶくれて湯気のまとはる眼鏡憂し河邉幸行子
ひと口に眼鏡がくもる根深汁河邉幸行子
休憩の眼鏡をはづす飾売河邉幸行子
保護眼鏡安全靴も冬支度川村研治
十三夜眼鏡はづして立ち上がる川村研治
小春日や老眼鏡を折りたたみ川村研治
霜の夜の訃報に眼鏡はづしけり川村研治
山眠る仕舞ひ込みたる双眼鏡川村研治
伊達眼鏡三万円なりハロウィン祭木佐梨乃
五本目の老眼鏡買ふ師走かな木佐梨乃
年の瀬や模型の箱に老眼鏡木佐梨乃
黒縁の眼鏡がお洒落初日記木佐梨乃
新学級眼鏡のキャラがかぶりをり木佐梨乃
冬めきて眼鏡のいろに目覚めける木津直人
山眠るたたずむ時に眼鏡かけ木津直人
禅刹の庭見る眼鏡寒さかな木津直人
眼鏡店出て忽ちに枯葉踏む木津直人
眼鏡店出て雪虫をとらへけり木津直人
共に居て眼鏡はづせり年の末栗原良子
顕微鏡覗く眼鏡に冬光栗原良子
雪眼鏡もたぬ賢治の雪の色栗原良子
冬ざるる棺に置かれし眼鏡かな栗原良子
雪塞ぐ眼鏡の人に恋のごと栗原良子
燕の子眼鏡の端を通過する兄部千達
霜の夜の鉄の眼鏡を手で温め兄部千達
紫雲英田に眼鏡投げ出し臥せ姿勢兄部千達
栗おこは眼鏡曇らす大食らひ兄部千達
眼鏡越し狼星父と探しをり兄部千達
眼鏡取り覗き込みたり箱眼鏡小塩正子
天高し借り物レースに眼鏡あり小塩正子
暮早し老眼鏡の頼りなさ小塩正子
長き夜や眼鏡の上にまた眼鏡小塩正子
鼈甲の眼鏡を飛ばす大嚔小塩正子
色付きの眼鏡マスクに行員の眼西方来人
脱穀の塵が眼鏡に付きにけり西方来人
草刈女度の無き眼鏡掛けて笑む西方来人
うそ寒のバスに眼鏡の曇りけり西方来人
澄む水に眼鏡を洗ふ木曽路かな西方来人
複眼のトンボの眼鏡総選挙佐々木靖子
障子貼る祖母の眼鏡にかなふべし佐々木靖子
老眼鏡かけて爪切る夜長かな佐々木靖子
老眼鏡借りて押印神の留守佐々木靖子
レンズ厚き志功の眼鏡冬桜佐々木靖子
鵙高音眼鏡外して本気なり島 雅子
ジョンレノンの眼鏡が好きで冬が来る島 雅子
化粧より眼鏡のオシャレ石蕗の花島 雅子
指眼鏡して大きく見ゆる寒昴島 雅子
色眼鏡かけてくだら野見てをりぬ島 雅子
目を細め祖母の眼鏡や雪のはな志村万香
眼鏡見る外の景色に雪の花志村万香
主の顔鼻眼鏡かけ柿見定め志村万香
我が子抱き落ちる鼻には眼鏡かな志村万香
新品の眼鏡曇りて鼻ならす志村万香
はづし言ひたきことを言ふ新沢しん子
台風の記憶のひとつ眼鏡橋新沢しん子
眼鏡てふ洒落た相棒秋ともし新沢しん子
星月夜息吐きかけて拭く眼鏡新沢しん子
秋深しお助け手帳に添ふ眼鏡新沢しん子
鰯雲好きな先生みな眼鏡末永朱胤
秋まひる眼鏡探しに要る眼鏡末永朱胤
秋雲を追へば眼鏡の空果てる末永朱胤
素通しの玩具の眼鏡菊人形末永朱胤
眼鏡置き顔洗ふとき冬隣末永朱胤
埋火や眼鏡を磨いて床につく鈴木統子
錦木の赤を浴びんと眼鏡とる鈴木統子
鍋焼を眼鏡傾け食う子かな鈴木統子
年の湯や眼鏡は机上であるじ待ち鈴木統子
新しき眼鏡をかけて落ち葉踏む鈴木統子
雪片の眼鏡に落ちて犬とゐる高橋寛治
月ほどの巨大眼鏡が要る宇宙高橋寛治
眼鏡橋川面に月の欠片群れ高橋寛治
鼻柱マスク娘の黒眼鏡高橋寛治
眼鏡逃げ月食べられておぼつかな高橋寛治
秋蝶の眼鏡の端を過りけり武井伸子
眼鏡置くいつもの卓に椿の実武井伸子
星飛んで眼鏡に残る星しづく武井伸子
眼鏡かけ刈田の風のよく見ゆる武井伸子
遠山を眺めてをりぬ雪眼鏡武井伸子
芋煮会金縁眼鏡はずしけり田中美佐子
眼鏡はずして虫籠を覗きけり田中美佐子
母と踏む桜紅葉や遠眼鏡田中美佐子
桜紅葉やカラフルな眼鏡拭き田中美佐子
小春日の眼鏡に映るフランスパン田中美佐子
ねぶた師の眼鏡に揺らぐ冬灯谷原恵理子
眼鏡拾へと霧の中より聞こえけり谷原恵理子
こだはりの眼鏡ぐいつと夜業人谷原恵理子
林檎むく時も眼鏡で祖母の家谷原恵理子
綿虫を見失ひたる古眼鏡 谷原恵理子
冬の日や眼鏡の枠と共に老い近本セツ子
水引の紅確かめる眼鏡かな近本セツ子
囮籠見てゐて眼鏡忘れさう近本セツ子
湯豆腐の楽しき夜さり眼鏡拭く近本セツ子
双眼鏡風あらき日の雁の列近本セツ子
白菊や眼鏡を友に七十年千葉隆
紅葉狩親子三人みな眼鏡千葉隆
故郷の眼鏡を掛けて星数へ千葉隆
寒晴れの眼鏡洗つて仕事場へ千葉隆
秋夕焼け明日は眼鏡を買ひに行く千葉隆
初冬より眼鏡レンズは薄茶色同前悠久子
この冬は白内障の術後眼鏡同前悠久子
お気に入りの眼鏡フレーム冬籠り同前悠久子
遮光眼鏡にても眩しき冬夕焼同前悠久子
黒き眼鏡買ふ話出て南天は赤同前悠久子