津川絵里子第二句集『はじまりの樹』 2012年8月 ふらんす堂

帯文 山上樹実雄

笹鳴や亡き人に来る誕生日
日向ぼこ大樹の影が触れてくる
ビール飲む奥の座敷に詰み込まれ
池の水しづかにあふれ蓮の花
カーテンの襞から子ども冬日和
座布団のすべりの良さよ桜咲く

いずれも日常の風景であるにもかかわらず、非常に静寂な世界が繰り拡げられた。それは多分、作者の透徹した視野が生み出した世界なのだと思う。

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