岩淵喜代子著『二冊の「鹿火屋」ーー原石鼎の憧憬』 邑書林  

受贈誌紹介  筆者・河村 正浩

岩淵喜代子「ににん」代表の評伝『頂上の石鼎』に続く原石鼎の研究所である。大正六年、高浜虚子によって世間の脚光をあびた原石鼎は俳壇から消えるのも早かった。病弱でもあり晩年の動向はあまり知られていない。その石鼎について調べるうちに、石鼎にのみ読ませるために造られた「鹿火屋」が二冊(昭和十六年十月号、昭和十七年一月号)著者の手許に届いた。

つまり一般用配布とは別に石鼎のための「鹿火屋」が活版印刷で作られていたのである。本書はこの二冊の「鹿火屋」を中心に三部構成となっている。古野時代、代表句ともいうべき(頂上や殊に野菊の吹かれ居り)の背景など。

又、石鼎が出雲生まれであることから、神との交感、記紀への関心を伺わせる句から郷土信仰へと言及されている。この二冊の「鹿火屋」が実物と共に復刻掲載されている。更に寺本喜徳、土岐光一、岩淵喜代子三氏の鼎談も掲載されており興味はつきない。

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