西原天気句集『けむり』 2011年 西田書店

ゆふぐれが見知らぬ蟹を連れてくる  
風鈴を指に吊るして次の間へ
冬ざくら空のはじめは大むかし
カステラにまづは四月の木の匂ひ
春の夜のピアノのやうな水たまり
荒川の蟻のでんぐり返りかな
枝豆がころり原稿用紙の目
野遊びの終りはいつもただの道

後書きを読んだら西原さんは偶然訪れた西念寺の佐山哲郎さんに出会ったことが俳句のきっかけらしい。知っている人はその佐山哲郎氏が映画「コクリコ坂」の原作者であることを思い出すだろう。余談だが、最近発刊された佐山氏の句集『娑婆娑婆』の売れ方は凄いらしい。

西原さんにもある俳句の枠を抜けた世界が描かれていて、文体を得た俳句作家と言えるだろう。文体を得たことで捕まえられる独特の世界というものがあるような気がする。そうなりたいと私も憧れtている。

コメント / トラックバック2件

  1. らてん より:

     読みました。以前本名でこのサイトで選をして貰った事がありました。お礼申し上げます。細々と俳修行に励んでおります。そしてこの西原氏の句集ですが、少出とは言え彼の文字通りのいい意味での俳句の才を感じました。また読み直したいです。

  2. らてん様
    お立ちよりくださいましてありがとうございました。
    こうした句集を身近に置いて、行詰ると紐解いています。

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