ものぐらき
土竜の
顔に
似てゆくか
六月や
樹々のしづくの
ごとき
人影
俳人だから、どうしても季感のある章を選んでいるかもしれない。だが、これらを俳句とか詩とか振り分けなくていいのかもしれない。作自身がそう考えているのではないかと思う。一節ごとの詩情は、か細い文字で落脈があるようなないような、空気で続いて、それでも一集は、かすかな絡脈の匂いで続いている。
『花蔭論』 2015年 桃谷舎
ものぐらき
土竜の
顔に
似てゆくか
六月や
樹々のしづくの
ごとき
人影
俳人だから、どうしても季感のある章を選んでいるかもしれない。だが、これらを俳句とか詩とか振り分けなくていいのかもしれない。作自身がそう考えているのではないかと思う。一節ごとの詩情は、か細い文字で落脈があるようなないような、空気で続いて、それでも一集は、かすかな絡脈の匂いで続いている。
『花蔭論』 2015年 桃谷舎
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