道祖神

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夕べは夫が夜中に掃除機を使っていた。「今頃ー」 とは思ったが、掃除機の担当は随分前から夫の領分なので、成り行きに任せておいた。居間に行ってみるとクーラーが作動していて、ガラス戸がしっかり閉められていた。どうも、蚊のような小さな虫が無数に忍び込んできたようだ。

粘質性のローラーに一面についている虫は、見たことはないが浮塵子の類かもしれない。そういえば、台風一過の昨日は一日サウナのような蒸し暑い日だった。こんなときは、いろいろな虫が発生するんだろう。今朝もまだ、その余波か、湿っぽい一日になりそうだ。郵便を投函するつもりで出かけると、いつもの十字路の道祖神にまだ花が萎れないでいた。

この地に引っ越してきてから40年近くなる。そのときからこの道祖神は立っていた。当時の道祖神は十字路へ向いていた。普通はどこでもそうだろう。十字路に背中を向けた地蔵や庚申塚などみたことはない。

しかし、写真の道祖神は十字路へ背を向けているのだ。いつからこうなったのか気がつかなかった。たぶん、後ろのブロック塀が作られてからなのだと思う。地形の都合で、そうしないと塀と三角の端っこが道祖神を道路から見えにくくしてしまうのだ.

数日前から、その道祖神に誰が供えたのか、お花を添えられていた。くぼみが雨水を溜めているので、花は今日も枯れてはいなかった。虎の尾の花に似ているが正確には判らない。水を吸って花先が立ち上がっていたときは、道祖神の何本もの手とも調和していた。

溜まっているいるを覗くと、小さな虫が無数に浮いていた。やはりこれは浮塵子ということにしておこう。

    象潟は浮塵子退治の煙かな    岸本尚毅

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