「女性の品格」

このところ私らしくないことをやっている。パンを焼くことに凝っているのだ。とは言っても種を明かせば私らしくなる。パン焼き機が作ってくれるのだから。以前はパンを焼くなんていう事になったら、力と時間と几帳面さが必要だったが、このパン焼き機は全部の材料を入れてスイッチを押せば出来上がるのである。

娘からの母の日、父の日の合同プレゼントがパン焼き機になったのである。 娘の心積もりでは温泉一泊プレゼントのつもりのようだったが、なんだか、行く機会を見つけられないまま日が過ぎた。カタログには他にもいろいろ選ぶことのできるリストがあったのである。

そのうち目に入ったのがパン焼き機だった。弟の家で毎朝焼きあがったばかりのパンを食べているというので、それもいいかなーと興味が湧いた。しかしあくまで食パンしか出来ない。ほかのパンを作るときには、途中から手作業が入ってオープンで焼かなければいけないので、いまのところは、食パンのバリエーションのみ。

なんだか、ほんとうに便利になった。テレビで「女性の品格」という本の内容を紹介していたが、「家事を一手に引き受けるべからず」というのがある。しかし、すでに機械がつぎつぎ主婦の手の変わりをやっていてくれるではないかと思ったら、画面で作者自らが解説していたのが、時間で家事を引き受けてくれる事業があるので、部分的に家事を金銭で引き受けてもらう、というものだった。

ナーンダ、といいたくなった。それで、家事を業者に頼んで空いた時間を教養に使えというものだった。そこで、もう一度白けてしまった。ほかにもあった。嬉しいことがあっても人に直ぐには言っていけないとか・・・。この本が売れているのだそうである。多分、そのネーミングが知性派の女性にも受けたのではないかと思う。

間違っているかもしれないが、昔「女性に関する12章」とかいう本が話題になったことがあるが、それもとうとう読まずじまいだった。多分、この「女性の品格」も、読まないだろう。でも、パン焼き機をプレゼントしてくれた娘は「いいの、いいの、世間はあなたを女性に数えていないから」なんて、また憎まれ口を叩くのだろう。 ににんへ

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