祝賀会

秋は各結社の祝賀会日和と言ってもいいほど、祝賀会が並んでいる。5年ごとにお祝をしていれば、土日が祝賀会でびっしりなんていうことになりかねない。わが「ににん」もそうした祝賀会を行なった身だから、批判するのはどうかと思うのだが、それでも、あえて提言したい。

もっと簡素でもいいのではないだろうか。わたしも結社にいるときに、こうした祝賀会があるたびに、寄付の要望があった。「一人2万円くらいは出さなくては」と大御所が言うので、そんなものかと思い込んだが、ひとり2万円の会費が結社で集まったら、かなりな資金になる。今考えると、あのお金は何に費やされたのかと思うのである。会計報告なんていうものもなかったから、足りたのか余ったのかも不明。

「ににん」だって結構派手にやったではないかと思う人もあるのだが、わが会では、まず5周年のために寄付など募らなかった。言わなくても寄付が集まったなんていうこともない。当日の会費制というのは、来賓も会員も同等で、それ以上の金額は使っていない。それでも、いちおう都心の名のあるホテルで、着席正餐、お土産付きという形式にはなった。

会費制にしようとはいうのが最初の計画だった。そして立食でいいのではないかというのも立案しはじめたときの、計画だった。

「そうよ、ににんなんてそれでいいのよ」

と友人はににんという小さな器にはそれが相応しいといった。しかし、会費をわずか計画よりも値上げするだけで、着席正餐が成り立つということがわかって、壱万円という金額がきまった。端数があるよりも、会計も楽だったし。

それじゃー10周年も同じ形式で行なうのかとみんなは思っているようだが、それはない。5周年だから実行したのである。五年経てばなんとか同人誌としても方向も定まるし、同人としての仲間の繋がりも濃くなってきている。その時期に到って、本当の意味の発足式になるだろうと考えていたからである。だから、五周年とは言いながら、創刊祝賀会を密かに兼ねていたのである。

そのあと何処かの雑誌に筑紫磐井さんが「こんな豪華な祝賀会はなかった」と書いていたが、豪華とは顔ぶれのことだろう。なにしろ。150名ほどの中で会員が30名ほど。あとはみんな来賓だったのだから。あのホテルは、創刊号しか参加しなかった友人小林はるなさんの東京に出てきたときの常宿。生きていたら、いまごろ活躍していたのではないかと思う。

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