『友岡子郷俳句集成』・沖積者 2008年11月刊

「遠方」「日の径」「未草」「春隣」「風日」「翌」「葉風夕風」「雲の賦」
八句集の前後に初期作品と句集以後が前後に収録してあって、まさに俳句集成である。1934生れ。
   
   跳箱の突き手一瞬冬が来る

句集であらためて、上記の句が友岡子郷の句であることを認識した。今、読んでも新鮮である。何度出会っても新鮮に感じる句が作れたら、俳句を作った甲裴がある。この光の明るさが、作品全体に漲っているのが友岡子郷の特徴。それは最後まで変わらない。

   鶏頭を抜けば濤音ばかりかな    「未草」
   冬耕に鯉のとぶ音つづけざま
   笹鳴は袂に溜まるごとくなり
            
   石室に海より青き蜥蜴這ふ      「雲の賦」 
   かの軍船の影めく黒揚羽蝶
   ひとりゆく冬至南瓜一つ提げ
   赤蕪を切なきまでに荒ひをり  

コメント / トラックバック2件

  1. ひなこ より:

    頑張って

  2. ひなこさま
    お孫さんですか。多分友岡さんがいちばん嬉しがっているコメントだとおもいます。

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