「遠方」「日の径」「未草」「春隣」「風日」「翌」「葉風夕風」「雲の賦」
八句集の前後に初期作品と句集以後が前後に収録してあって、まさに俳句集成である。1934生れ。
跳箱の突き手一瞬冬が来る
句集であらためて、上記の句が友岡子郷の句であることを認識した。今、読んでも新鮮である。何度出会っても新鮮に感じる句が作れたら、俳句を作った甲裴がある。この光の明るさが、作品全体に漲っているのが友岡子郷の特徴。それは最後まで変わらない。
鶏頭を抜けば濤音ばかりかな 「未草」
冬耕に鯉のとぶ音つづけざま
笹鳴は袂に溜まるごとくなり
石室に海より青き蜥蜴這ふ 「雲の賦」
かの軍船の影めく黒揚羽蝶
ひとりゆく冬至南瓜一つ提げ
赤蕪を切なきまでに荒ひをり
頑張って
ひなこさま
お孫さんですか。多分友岡さんがいちばん嬉しがっているコメントだとおもいます。